役者人生20年のホ・ジュノは、エスプレッソコーヒーを注文した。数多くの俳優たちとインタビューをしてきたが、エスプレッソを注文した俳優は初めてだった。1時間余りのインタビュー中に飲むには、エスプレッソはあまりに量が少ない。

ホ・ジュノ の最新ニュースまとめ

ホ・ジュノの答えは簡潔だった。「濃いですからね」。ホ・ジュノが吸う煙草の香りも濃い。どうして濃いものばかり好むのだろうか?やっぱり簡潔な答えが返ってきた。「弱いと何度も手にしちゃうじゃないですか」。煙草にしてもコーヒーにしても、摂取しすぎないためのホ・ジュノの選択だ。

いつのまにか、不惑の中腹に達した年齢。役者の経歴だけでも人生の半分を越えた。さらに、その間演じてきた配役が少し強い。最近の作品だけ挙げてみても、映画『シルミド』『中天』ドラマ『朱蒙(チュモン)』『ロビイスト』など、骨太な作品が並んでいる。濃い演技を見せるホ・ジュノが、濃い煙草とコーヒーを求めるのはある意味当然のようにも思える。

ホ・ジュノは公開を控えた映画『最後の贈り物』では、肩の力を抜いた。自然人ホ・ジュノに近い姿に戻り、限りない“父情”を演じた。強くはないが、20年の役者人生のノウハウを活かした繊細な感情演技だ。

俳優ホ・ジュノの20年をキーワードにして覗いてみる。

<b>父(故 俳優ホ・ジャンガン)</b>
父に対する質問は負担にならないですかって?父と僕は引き離すことのできない俳優です。父は30年間芝居をしました。ようやく20年経った僕とは比べられません。30年後、父を超えたという評価を受けるとしたら?全てのことが止まってしまうと思います。夢を飛び越えることになるのですから。果たしてそんなことがありえますかね?

<b>シン・ヒョンジュン(『最後の贈り物』ダブル主演)</b>
映画『将軍の息子』で、シン・ヒョンジュンを初めて知りました。「あいつのせいで、僕のご飯(仕事)が減るな」と思いましたよ。韓国の俳優みたいには見えませんでした。事実、『最後の贈り物』はシン・ヒョンジュンの作品です。シン・ヒョンジュンが正劇俳優であることをはっきりと示す作品です。シン・ヒョンジュンが注目されれば嬉しいです。

<b>解慕漱(ヘモス、MBC時代劇『朱蒙』のキャラクター)</b>
僕を再び立ち上がらせたキャラクターです。正直言うとスタミナに自信がなくて時代劇を避けていました。『朱蒙』の解慕漱は、出演分量が短いので選びました。とてもありがたかったです。僕にとって、芝居がやりたいという新しい気持ちにさせてくれた作品です。

<b>ジャンル(ホ・ジュノは映画やドラマ、ミュージカルをこなす俳優だ)</b>
僕は正直言うと、どれも違いがないと思っています。この狭い市場(国内芸能界)で区別するものなんてありません。俳優が演技をするということ自体は変わらないです。ただ、媒体が異なるだけです。作品と配役がよければジャンルは関係ありません。ジャンルにこだわるよりは、年齢に合った役をしなければならないですからね。

<b>ヨンウ(『最後の贈り物』で演じたキャラクター)</b>
現実感がない人物です。ただ他人のためだけに生きているじゃないですか。それでも父親だから理解ができます。僕も娘を助けるためならば、自分の命を懸けることができます。劇中、初恋の相手を見ながら嗚咽するシーンが一番心に響いたのに、編集されていて少し残念でした。

<b>アン・ソンギ(映画『シルミド』『神機箭(シンギジョン)などで共演)</b>
最も尊敬している先輩です。いつも演技に変化を与えます。周囲の人たちにもとても気を配りますし。僕が話すと相手の方が少し強く(?)受けとめてしまう傾向があります。だから自然と口数が減ってしまったりします。色々な面でアン・ソンギさんは僕の人生のモデルです。

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