ソウル市内にある大型スーパーのビール売り場(資料写真)=(聯合ニュース)
ソウル市内にある大型スーパーのビール売り場(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国で7月も日本からのビール輸入量が急増し、同月としては過去最大を記録した。日本の対韓輸出規制強化を受け韓国内で広がった日本製品の不買運動は事実上終わったといえる。一方、日本産魚介類の輸入量は4か月連続で減少し、輸入額も約2年ぶりに1000万ドル(約14億5600万円)を下回った。東京電力福島第1原発の処理済み汚染水の海洋放出が近づいていることが影響したようだ。

 韓国関税庁が16日までにまとめた貿易統計によると、7月に日本からのビール輸入量は7985トンで前年同月の約3.4倍だった。現行の統計作成が始まった2000年以降、7月としては最大となった。徴用被害者への賠償を日本企業に命じた韓国大法院(最高裁)判決に対する事実上の報復措置として日本が半導体材料などの対韓輸出規制を強化した19年7月以降、韓国の日本ビール輸入量は急減していたが、22年から増え始め、先月は輸出規制強化前だった18年7月(7281トン)も上回った。

 今年7月、韓国のビール輸入総量のうち日本のビールは35.5%を占めた。中国(輸入量3141トン)、オランダ(2696トン)、ドイツ(1881トン)、ポーランド(1639トン)などを抑えトップだった。

 同月の日本ビールの輸入額も677万5000ドルと、前年同月の約3.8倍に拡大した。7月で比較すると、過去最高を記録した17年同月(706万8000ドル)に次いで2番目に大きい。

 大型スーパーやコンビニエンスストアには再びアサヒやサッポロ、キリンなどの日本ブランドが並んでいる。アサヒを輸入するロッテアサヒ酒類の場合、22年の売上高が前年比86.9%増加し、営業利益も黒字転換した。

 一方、7月の日本からの魚介類(活魚、冷蔵・冷凍魚類、甲殻類、軟体動物など)輸入量は2415トンで前年同月比4.6%減少した。輸入額は21.2%減の959万9000ドルで、単月では21年8月(756万8000ドル)以来1年11か月ぶりに1000万ドルを切った。

 輸入量、輸入額とも今年1~3月は連続で前年同月比増加したが、4月にマイナスに転じ、7月まで4か月連続で減少している。日本政府は早ければ今月下旬に汚染水の海洋放出を開始する方向で調整しているとされ、韓国では国民の懸念が膨らんでいる。


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