光復節に合わせた特別赦免の対象者を発表する韓東勲(ハン・ドンフン)法務部長官=14日、ソウル(聯合ニュース)
光復節に合わせた特別赦免の対象者を発表する韓東勲(ハン・ドンフン)法務部長官=14日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国政府は14日、光復節(日本による植民地支配からの解放記念日)の翌日付で2176人に対し特別赦免(恩赦)・復権を行うと発表した。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権では3回目の特別赦免・復権となる。政治家と上級公職者のほか、今回は「経済の活性化」に重点を置き、多数の企業関係者も対象に含めた。

キム・テウ の最新ニュースまとめ

 韓東勲(ハン・ドンフン)法務部長官は特別赦免の対象者を発表しながら「庶民経済が厳しい点を考慮し、経済活性化に重点を置いた」と説明。「国家経済全般の活力を回復させて経済危機を克服するとともに、政治・社会的なあつれきを解消し、国の和合となることを期待する」と述べた。

 対象には政治家と上級公職者7人が含まれた。このうち金泰佑(キム・テウ)前ソウル市江西区長は元検察捜査官で、文在寅(ムン・ジェイン)前政権下では青瓦台(当時の大統領府)民情首席秘書官室特別監察班員を務めた。同班の監察もみ消し疑惑を暴露して公務上秘密漏えいの罪に問われ、今年5月に懲役1年、執行猶予2年が確定したことで江西区長の職を失った。現与党内から「前政権の不正の事実を明るみにした公益通報者のため、赦免対象にすべきだ」との声が上がっていた。特別赦免・復権措置により、金氏は10月に実施される江西区長補欠選挙への出馬が可能になった。

 李明博(イ・ミョンバク)政権で企画財政部長官、政府系の韓国産業銀行会長を務めた姜万洙(カン・マンス)氏も復権した。知人の会社が国策課題事業者に選定されるよう介入した罪で18年に懲役5年2か月が確定し、21年の光復節に仮釈放されていた。

 大企業関係者では富栄グループ創業者の李重根(イ・ジュングン)氏、錦湖石油化学グループの朴賛久(パク・チャング)名誉会長、ロッテグループ創業者の故辛格浩(シン・ギョクホ、日本名:重光武雄)氏の長女でロッテ奨学財団理事長だった辛英子(シン・ヨンジャ)氏、泰光グループの李豪鎮(イ・ホジン)元会長ら12人が特別赦免・復権の対象となった。

 新型コロナウイルスが落ち着いて日常生活が戻りつつある中、軽微な防疫規則違反者と、新型コロナによる一時的な資金繰り悪化などの影響で処罰を受けた中小企業・小規模事業者も赦免対象に含まれた。

 行政制裁の対象者81万1978人に対しては特別減免措置を施行し、模範囚821人には仮釈放を認める。


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