韓国環境省、騒音トラブルによる「報復スピーカー」の規制を検討

マンションやアパートなどで上階の騒音に悩む下階の住人が、報復として天井にスピーカーを取り付け、上階に向けて音楽などを流す行為について、韓国の環境省が対策を模索している。

　同省では23日、「報復スピーカー」と呼ばれる同様製品の販売現況を調査し、規制が必要か、また法的に規制が可能かなどについて研究を行っていると明らかにした。

　韓国のネットショップなどでは、「天井付着型ブルートゥーススピーカー」などの騒音対策製品を簡単に見つかる。一部の企業は自社のスピーカーを「層間騒音終結者」と称し、実際にこれを騒音の報復に使用しても、法律上は層間騒音の基準を満たさないため、使用者が裁判で無罪判決を受けたと紹介している。

　同省は、騒音の報復用製品や関連の広告が葛藤を助長する可能性を懸念しており、実態を把握しているという。ただし、同省は報復用製品の宣伝や販売を制限することが法的に可能かどうかは明確ではないと説明している。関係者は「実態調査に基づいて、規制が必要かどうかを判断する段階にある。報復用製品が騒音トラブルを悪化させる可能性があるという点を確かめる必要がある」と述べている。

　韓国では、隣人間の騒音トラブルが犯罪に発展するケースが頻繁に発生しており、2012年の相談件数8795件から昨年の4万393件へと10年間で359%増加している。2012年から2022年にかけての総件数は29万3309件に達し、30万件に近づいている。

　電話相談の後に再度相談が寄せられたり、現場の診断が行われたケースも増えており、2012年の1829件から昨年の7771件へと325%増加し、11年間で7万7043件に達している。