「オペラ座の怪人」13年ぶりの韓国語公演…「痛み、嫉妬、涙」チョ・スンウの切ない「怪人」(画像提供:wowkorea)
「オペラ座の怪人」13年ぶりの韓国語公演…「痛み、嫉妬、涙」チョ・スンウの切ない「怪人」(画像提供:wowkorea)
ミュージカル「オペラ座の怪人」韓国語公演が13年ぶりに開幕した。

チョ・スンウ の最新ニュースまとめ

今月1日、プサン(釜山)ドリームシアター、韓国俳優チョ・スンウが秘密に包まれた「オペラ座の怪人」役で舞台に登場した。1700席余りを埋め尽くした観客の視線は、まっすぐにチョ・スンウに向けられた。13年ぶりに韓国語公演で帰ってきたミュージカル「オペラ座の怪人」、チョ・スンウの「怪人」がついにベールを脱いだ瞬間だ。

ミュージカルの巨匠アンドルー・ロイド・ウェバーの代表作「オペラ座の怪人」が韓国を再び訪れた。全世界17言語に翻訳され188都市で公演、1億4500万人以上の観客が観覧したミュージカル最高興行作の一つだ。フランスの作家ガストン・ルルーの同名小説を原作に、みにくい顔を仮面で隠しオペラ劇場を支配する「怪人」と天上の声を持つソプラノ歌手「クリスティーヌ」、クリスティーヌと幼い頃の友人であり、彼女を愛する「ラウル」3人の三角ロマンスを扱った作品だ。

「オペラ座の怪人」が韓国の観客と出会ったのは、今シーズンを除けば2001年の正式ライセンス初演から数えて計5回。このうち韓国語公演はたった2回(2001年、2009年)に過ぎなかった。一番最近の公演である2019~2020年のワールドツアーは実力派海外俳優たちが出演し、完成度の高い舞台を披露したが、英語のセリフを韓国語に翻訳した字幕で接する必要があり、作品中のドラマについていくのは容易ではなかった。

13年ぶりに3度目の韓国語公演で帰ってきた今回の「オペラ座の怪人」は字幕なしで俳優たちの生き生きとした演技を通じて登場人物の感情変化に接することができた。特に怪人とクリスティーヌの関係がより韓国的な情緒で再解釈され、観客の理解を助けた。2019~2020年ワールドツアー当時、怪人がクリスティーヌに向けた「執着男」の姿が強調されたとすれば、この日の公演でチョ・スンウが演じた怪人はクリスティーヌを心から愛しているものの、外見のために体験してきた心の傷を持つ複雑な心理状態を表現し、同情とあわれみを極大化した。

チョ・スンウの舞台掌握力は同日の公演でも輝いた。怪人が天井から降りてきた彫像に隠れてクリスティーヌとラウルが恋に落ちる様子を盗み見る場面では、微細に震える手で怪人の痛みと嫉妬を表現した。クリスティーヌに向けた感情が高まる第2幕では涙まで流しながら怪人を一層人間的に描写した。開幕してから、歌が多少不安だという指摘を受けたりもしたが、この日の公演では安定的な歌唱力で公演を成功的に終えた。

チョ・スンウは制作会社を通じて「怖くて逃げたい時も多かった。(この作品が)私の服なのか、数多くの偏見や先入観と戦うために一人でひどく疲れたりもした」として「私たちのチームをはじめとする本当に多くの方から勇気をもらい、結局(公演の)幕が上がって切実な思いで舞台に第一歩を踏み出した」と感想を明らかにした。続けて「たくさん緊張しミスも多かったが『最善を尽くす』という約束は舞台で守ったようだ」として「足りない私に応援と拍手をくださって感謝でいっぱいの一日だった。これからもさらに心から最善を尽くす」と伝えた。

制作会社S&COによればチョ・スンウと共に「怪人」役にキャスティングされたチョン・ドンソクとキム・ジュテクも自分だけのカラーで「怪人」を表現している。特にバリトン出身のキム・ジュテクは今回が初めてのミュージカルであるにもかかわらず、キャラクターによく溶け込み、他の俳優たちより恐怖感が強調されたユニークな怪人を見せているといううわさだ。公演関係者は「クリスティーヌ役のソン・ジス、ソン・ウネ、ラウル役のソン・ウォングン、ファン・ゴンハも開幕序盤からそれぞれの役によく溶け込んでいる」と話した。

「オペラ座の怪人」は今回の釜山公演を通じて累積観客150万人を突破するものと予想される。6月18日まで釜山ドリームシアターで公演した後、7月からソウルのシャルロッテシアターで公演を継続する。ソウル公演では声楽専攻者であり「アイーダ」「キンキーブーツ」「マチルダ」などでよく知られるミュージカル俳優チェ・ジェリムが怪人役として合流する。
Copyrights(C) Edaily wowkorea.jp 121