前ソウル市長の墓、民主化殉教者の墓地に移葬…セクハラ事件で批判世論も=韓国(画像提供:wowkorea)
前ソウル市長の墓、民主化殉教者の墓地に移葬…セクハラ事件で批判世論も=韓国(画像提供:wowkorea)
故パク・ウォンスン(朴元淳)前ソウル市長の墓が4月1日、ソウル近郊ナミャンジュ(南楊州)市モラン公園内にある民主化殉教者の墓地に移葬されることになった。

 ここは韓国初の私設共同墓地で、150人余りの民主化・労働運動家が埋葬されており「民主化の聖地」と呼ばれる所だ。朴前市長は生前に秘書へのセクハラ容疑で訴えられていたため、墓をここに移すのが適切かどうかで物議を醸している。

 韓国の政界関係者によると、朴前市長の墓は4月1日午後3時、モラン公園にある民主化殉教者の墓地に移される。2020年に亡くなった朴前市長は、これまで生家のあるキョンサンナムド(慶尚南道)チャンニョン(昌寧)に埋葬されていた。

 しかし、2021年9月に20代の男性が朴前市長の墓を掘り起こすという事件が発生し、遺族が移葬を望んでいたという

 一部の女性団体は「朴前市長の名誉回復のためであり、時期尚早ではないか」と反発している。

 朴前市長は秘書のセクハラ容疑で訴えられた直後、死亡しているのが発見され、セクハラ事件は公訴権なしと処理されている。その後、国家人権委員会が「朴前市長のセクハラが認められる」と発表したが、朴前市長の遺族はセクハラがあったと認めた人権委員会に対して、勧告を取り消すよう訴訟を進めている。

 ある女性団体の関係者は「朴前市長は、民主化に貢献した功績もあるだろうが、秘書のセクハラ事件に対する謝罪や反省はなく、継続的に加害に対して否定し、2次加害だけが続いてきた。モラン公園への移葬前に遺族が訴訟を中断し、被害者に心から謝罪すべきだ」と指摘した。

 これについて毎日経済新聞は3月31日付の社説で、「韓国の自由民主主義を守るのに先頭に立ったペク・ソンヨプ将軍らに対しては、親日派だと批判し、法をもって墓を掘り返そうとした民主党が、いざ性犯罪者である朴前市長を民主主義殉教者の仲間に加えようとするのは、国民感情とかけ離れた厚顔無恥な行動だ」と批判した。
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