韓国の尹錫悦政府は28日「自由・平和・繁栄のインド太平洋戦略」を発表した(画像提供:wowkorea)
韓国の尹錫悦政府は28日「自由・平和・繁栄のインド太平洋戦略」を発表した(画像提供:wowkorea)
韓国のユン・ソギョル(尹錫悦)政府は28日「自由・平和・繁栄のインド太平洋戦略」を発表した。韓国がインド太平洋地域を対象にした独自の戦略を発表したのは今回が初めてで「日本は最も近い隣国」「中国はインド太平洋地域の繁栄と平和を達成するにおいて重要な協力国」と明示した。また「日米韓」協力とともに「日中韓」協力の重要性も強調した。

韓国の国家安保室はこの日の午前、韓国政府の「インド太平洋戦略」報告書を発表した。尹大統領がことし5月の米韓首脳会談で「独自の “インド太平洋戦略”樹立」を明らかにしてから、7か月を経て成案されたのである。また尹大統領は、去る11月の「韓・ASEAN首脳会議」で、インド太平洋戦略の核心内容を紹介している。

韓国政府は「自由・民主主義・法治主義・人権など普遍的価値を共有する国家間の連帯を基に、圧制と強要のない規則と普遍的価値に基づいた地域秩序を強化し、力による一方的な現状変更に反対する」という点を明示することで、中国をけん制するための「日米によるインド太平洋戦略」と歩調を合わせた。

ただ、協力の原則として包容・信頼・互恵を提示することで「特定国家を狙ったり排除しない包容的な構想だ」と強調し「中国を狙ったものではない」という点も強調した。韓国政府は、中国を排除せずすべての繁栄を強調することを特徴とする「ASEAN(東南アジア諸国連合)の『インド太平洋に関するASEANの観点(AOP)』を支持する」と伝えた。

韓国大統領室の関係者は「グローバルな観点でみると、米国の立場において中国は協力よりも競争の対象になる可能性が高い」とし「韓米日の安保協力を強調しているが、それに劣らず韓中日の疎通も強調している」と語った。

今回のインド太平洋戦略は、朝鮮半島と北東アジアを越え、東南アジア・インド・オセアニア・インド洋沿岸・アフリカまで地域の範囲を拡げることで、ヨーロッパ・中南米との協力方案もともに提示された。

日本については「共同の利益と価値に合った未来志向的な協力関係を築いていく」とし「日本との関係改善は、普遍的価値を共有する域内国家間の協力と連帯のため必須な要素だ」と明示された。

中国については「国際規範と規則に立脚して、相互尊重と互恵を基に共同利益を目指すことで、より健康で成熟した韓中関係を具現していく」と明示された。

また韓国政府は「規範と規則に基づいたインド太平洋地域の秩序構築」など、9つの重点推進課題を選定した。

日米韓の3か国協力については「北朝鮮の核・ミサイル脅威への対応だけでなく、供給網の不安定・サイバー安保・気候変動・国際保全危機のような新たに起きている地域およびグローバル問題の解決においても有用な協力の仕組みだ」と明らかにした。

日中韓の3か国協力については「インド太平洋地域の安定を築き、繁栄と平和を実現するにおいて必須だ」と明示した。

域内の海洋安保協力については「主要な海上交通路である南シナ海の平和と安定・航行および上空飛行の自由は尊重されなければならない」とし「台湾海峡の平和と安定が朝鮮半島の平和と安定において重要で、インド太平洋地域の安保と繁栄において緊要だ」と明らかにした。

Copyright(C) herald wowkorea.jp 96