韓国では、新型コロナの重症患者の増加により「病床不足」への懸念の声が出ている(画像提供:wowkorea)
韓国では、新型コロナの重症患者の増加により「病床不足」への懸念の声が出ている(画像提供:wowkorea)
韓国では、新型コロナウイルス感染症の冬季再流行により重症患者が急増し、再び「病床不足」への懸念が高まっている。新型コロナの感染者はこの4日間、前週に比べ減少したが、重症患者は4日連続で400人台を記録している。

重症患者が急速に増加したことで、カンウォンド(江原道)など地域によっては重症患者病床稼働率が半数を超えた所も出てきた。専門家たちは「急いでさらなる病床確保に乗り出さなければならない」と指摘している。

中央防疫対策本部は「21日の午前0時基準で、一日の新規感染者が2万3091人発生した」と明らかにした。この日の発表値は前日(4万6011人)より2万2920人少ない数値である。通常月曜日は、週末における新型コロナの検査人数が少ないため、感染者数も減少して表れる。

問題は増加する「重症患者」である。この日の重症患者は465人で、4日連続で増加している。週間の一日平均の重症患者数(414人)に比べると、51人多い数値である。

重症患者が増えたことで、重症患者の病床稼働率は前日午後5時基準で33.6%まで上昇した。しかも江原道の病床稼働率は60.4%に達するなど、一部の地域ではすでに50%を上回っている。また首都圏の準重症患者の病床稼働率は先週50.1%を記録し半数を占めた。通常病床稼働率は80%を超えると、事実上「飽和状態」とされている。

当局はこれまで、前回の6次流行に確保しておいた病床を減らしてきた。11月9日基準で、病床は6次流行当時に比べ12%減少している。12月末には拠点専門病院との契約が終了することで、さらに減少するものとみられる。実際、6次流行当時であった8月17日の病床稼働率は43.7%であったが、その後の稼働率は20%にとどまった。また病床損失補償金の負担を理由に、当局はさらなる契約には消極的な姿勢を示している。

しかし専門家たちは「夏と冬は異なる」と強調している。チョン・ギソク新型コロナ特別対応団長兼国家感染症危機対応諮問委員長は「夏は他の季節性感染症が流行しなかったため、新型コロナだけの対応により大きな問題はなかったが、冬は個々人のウイルスへの免疫力が相対的に低下する」とし「冬に感染すれば、重症化する危険がより高い」と指摘した。

一方、新たな死者は35人を発生した。累計死者数はすでに3万31人を記録し3万人を超えた。新型コロナによる死者数は、世界で35番目に多い。

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