4日(現地時間)ロイター通信とニューヨークタイムズ(NYT)によると、米カリフォルニア中部連邦地方裁判所は、アルバム表紙の主人公だったスペンサー・エルドン(31)が、「NIRVANA」のメンバーらを相手取って起こした損害賠償訴訟に対する再審請求を2日棄却した。
エルドンは「NIRVANA」が1991年に発売したアルバム「ネバーマインド(Never mind)」の表紙に生後4か月だった自身の裸が登場したのは「児童性搾取」に該当するとし、昨年8月に初めて15万ドル(約2億600万ウォン)規模の損害賠償請求訴訟を提起した。
請求対象は、「NIRVANA」のメンバーであるデイヴ・グロールとクリス・ノヴォセリック、そして1994年に死亡したリーダーの故カート・コベイン氏の夫人など15人だった。エルドンは「アルバム広報のために児童ポルノを使用した」と批判し「赤ちゃんだった私には選択権が全くなかった」と主張した。「NIRVANA」は1991年、エルドンの両親に写真使用料として200ドルを支払っていたという。
しかし裁判所は、エルドンが自分の写真が「NIRVANA」のアルバム製作に使われたことを知った時点から、すでに10年以上経っており、公訴時効が満了したと判断した。エルドンは「有名アルバムの表紙に自分の裸体があるために持続的な苦痛を受け続けた」として「公訴時効と関係なく損害賠償を請求する権利がある」と主張したが、裁判所はこれを受け入れなかった。
裁判所決定に対して「NIRVANA」側の弁護人は「この無意味な事件が迅速に最終結論に至ったことをうれしく思う」と明らかにした。エルドン側の弁護人からは返事をもらえなかったとロイター通信は伝えた。
先立ってエルドンの訴訟は1月にも裁判所で棄却された経緯がある。エルドンの訴訟に対抗して被告訴人たちがこれを棄却してほしいと裁判所に要請したが、エルドンがこれに対する答弁期限を守らず棄却された。当時、被告訴人たちはエルドンが30年間、自身を「『NIRVANA』の赤ちゃん」(Nirvana baby)としてアピールしてきたという点で被害者とは見られないという趣旨を主張した。
一方、アルバム「Never mind」は発売から現在まで全世界で3000万枚以上販売された「NIRVANA」の代表アルバムだ。また、アルバムの表紙は裸の赤ちゃんが水中で釣り針にかかった1ドル紙幣に向かって泳いでいる姿を盛り込み、資本主義に対する批判的メッセージを投げたものと解釈された。ビルボードが選定した「歴代50代アルバムカバー順位」で7位になったこともあった。
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