来月に迫る大統領選挙に最大の変数となるとみられる人物、元金融会社経営者のキム・ギョンジュン氏が16日午後、韓国に帰国する。ハンナラ党公認の李明博(イ・ミョンバク)候補の関与が疑われる株価操作事件の中心人物として、国内送還後はただちに検察の調査を受けることになる。
 法務部と検察によると、キム氏を送還する護送班は米ロサンゼルス空港で米国当局からキム氏の身柄を引き渡され、航空機に搭乗後、逮捕令状が執行された。現地時間15日午後12時10分に出発、韓国時間16日午後6時30分ごろ仁川国際空港に到着する予定だ。キム氏の株価操作事件と李候補関連の告発事件を捜査しているソウル中央地検特別捜査チームは、拘束令状請求は逮捕後48時間に行うという規定があるため、キム氏の身柄を確保し次第、17日中にも裁判所に令状を請求する方針だ。

 キム氏は2000年に李候補とともにインターネット金融会社を設立した。この会社に投資されていた資金は、キム氏が運営していた投資諮問会社BBKから流用したものだったことが、金融監督院の調べで明らかになっている。その後キム氏は別の金融会社を買収し株式操作を行ったほか、投資者から集めた資金を横領し、旅券を偽造して米国に逃亡。公金横領、資金洗浄、公・私文書偽造の疑いなどで逮捕・収監されたが、韓国法務部が2004年に米国に対しキム氏の引き渡しを要請していた。

 李候補側は早期にキム氏との関わりを断ち切ったと主張し、一連のキム氏の犯罪への関与疑惑を否定している。このため、キム氏の帰国が大統領選構図に大きな影響を与えるのでは、と注目を集めている。


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