警察庁(資料写真)=(聯合ニュース)
警察庁(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の李祥敏(イ・サンミン)行政安全部長官は26日、警察幹部を養成するための警察大を卒業しただけで警衛(日本の警部補に相当、11階級のうち下から4番目)から出発することは不公正として、警察大制度を改革する方針を明らかにした。 李氏は尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領への業務報告前に行った記者会見で、「警察大は幹部を養成する順機能があるが、卒業すれば試験を受けず警衛に任官する不公正な側面がある」として、「特定の大学を卒業したということだけで別の人より前から出発し、後ろから出発する人が到底その格差を追いつくことができないよう制度をつくることは問題がある」と指摘した。そのうえで、「出発点は一緒にすることが公正な社会だと思う」と述べた。 警察大は警察幹部の養成を目標に1981年に開校した4年制の特殊大学。学年別の定員は100人で、昨年の倍率は約92倍に上るほど、高い人気を誇る。警察大を卒業すると警衛として任官し、警察署のチーム長などとして勤務する。 最下級の巡警の警察官が昇進試験を受けず勤続昇進するためには巡警からその上の警長まで4年、警長から警査まで5年、警査から警衛まで6年6カ月がかかるが、警察大の卒業生は警衛から警察官生活をスタートさせる。 李氏が警察大制度の改革に言及したのは警察組織の昇進体系の不公正さを指摘したものだが、検察から捜査権が移管されることになった警察の権限の肥大化をけん制するため、行政安全部に「警察局」を新設することへの集団的な反発を主導しているとされる警察大出身者を狙った措置ともみられる。 行政安全部は警察制度の根本的な改革を講じるため、8月中に官民合同の警察制度発展委員会を発足させ、6カ月以内に勧告案をまとめる方針だ。委員会では警察大改革のほか、国家警察委員会や自治警察制度などについても議論する。
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