遺族側の弁護士は記者会見で、「国家安保室から(北朝鮮に越境する)越北に関する指針があったがために(男性の漂流が)越北と捏造(ねつぞう)されたのかどうかを知るため、徐氏を告発する」と説明した。
遺族側は徐氏とともに、当時の青瓦台(大統領府)民情首席秘書官の金宗浩(キム・ジョンホ)氏、民情秘書官だった李光哲(イ・グァンチョル)氏も告発した。弁護士は「海洋警察が『自ら越北した』という中間捜査結果を発表した背景に、青瓦台民情首席室の指針が存在したとする記事があった」とし、金氏と李氏も捜査する必要があると主張した。
海洋水産部所属の公務員だったこの男性は20年9月、北朝鮮に近い韓国北西部の小延坪島付近で漁業指導船乗船中に行方不明となり、翌日に北朝鮮側海域で北朝鮮軍に射殺された。北朝鮮は遺体を燃やしたとされる。
海洋警察は男性が行方不明になった8日後に中間捜査結果を発表し、軍当局と情報当局が傍受した北朝鮮の通信内容や本人の債務などを根拠に、男性が自ら北朝鮮に渡ろうとしたとの判断を示した。だが、今月16日に発表した最終捜査結果では、自らの意思で越境したと断定できる根拠は見つからなかったとして、約2年前の判断を覆した。
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