海金剛ホテル(資料写真)=(聯合ニュース)
海金剛ホテル(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮南東部の金剛山観光地区で韓国側施設の「海金剛ホテル」が解体中との見方が出ていることに関し、韓国統一部の李種珠(イ・ジョンジュ)報道官は18日の定例会見で、「綿密に注視しているが、現時点では北の関連動向を特定の措置として判断するにはまだ早い」と述べた。「特定の措置」とは、同ホテルの解体・撤去を指すとみられる。

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 李氏は「北は韓国企業の財産権を一方的に侵害する措置を取ってはならず、全ての事案を南北間の協議により解決すべきとの立場だ」とあらためて強調。さらに「南北共同連絡事務所を通じた南北協議など、必要な措置を検討する」と言及した。

 海金剛ホテルは、南北交流が活発化し、経済協力事業として南北共同の金剛山観光事業が進んでいた2000年に韓国企業の現代峨山がオープンさせた。  

 ところが最近撮影された商業衛星画像から、海金剛ホテルの白色だった外壁が暗い色に変わり、屋上などが崩されているような様子が見られた。解体が進んでいるのではないかという観測がある。これに対し統一部は、撤去と決めつけず、さらに情報を集め、観察する必要があると考えているようだ。

 南北による金剛山観光事業が中断し、南北関係が冷え込んでいた19年10月、同地区を視察した北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)は「見るだけでも気分が悪くなるみすぼらしい南側の施設をすべて取り除け」と指示した。だが、撤去を進めようとした矢先、世界的に新型コロナウイルスが流行し始め、これを理由に北朝鮮は20年1月、撤去を延期すると韓国に通知した。


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