韓国統一省は 対北支援に「ジレンマ」を感じている(画像提供:wowkorea)
韓国統一省は 対北支援に「ジレンマ」を感じている(画像提供:wowkorea)
「敬愛する総書記同志の やせ細ったお姿に、心が痛く 涙が出る」

キム・ジョンウン の最新ニュースまとめ

北朝鮮の ある住民が最近、キム・ジョンウン(金正恩)労働党総書記の痩せた姿を見た後に、北朝鮮の国営テレビ放送局“朝鮮中央TV”のインタビューを通じて語った内容である。

北朝鮮の官営メディアが 住民の口を借り「キム総書記の体重減量」を公に言及したのである。北朝鮮では 最高指導者の健康状態について言及することは 身分に関係なく「禁止事項」であるが、今回 異例にも この“健康状態”が伝えられたことに関心が集まっている。

対北専門家たちは「これは “食糧難”に直面している北朝鮮が、共同の犠牲を要求しようとする意図の可能性がある」とみている。すなわち 住民たちの視線を考慮した「意図的なダイエット」の結果による “体重減量”だということである。

キム総書記は 今月15日の党総会の開会式で「食糧難」を認めている。「新型コロナウイルス感染症と食糧難などの困難な状況のために、食事も控え 努力している」という宣伝により、「身辺異常説」の払拭と「愛民主義」をアピールする意図があるというのが、専門家たちの大方の見方である。

韓国政府は最近、北朝鮮が食糧難を公に認めたことをきっかけに、人道的支援の名目で南北交流再開を模索しているが、依然として 北朝鮮からの呼応はない状況である。

実際 韓国統一部(省)は、困り果てるしかない状況である。北朝鮮が米朝対話について「拒絶」の意思を示唆した後、明確な立場表明もない情勢の中、うかつに 対北協力や支援に乗り出すことも容易ではないためである。

統一部は 食糧支援に対する準備を終えた状況で、適切なタイミングを見計っているものとみられる。国内外の報道および専門家たちの発言をまとめてみると、今年10月の収穫期までが 北朝鮮の「最大の山」だという。最近 国連食糧農業機関(FAO)は「北朝鮮が約86万トンの食糧不足に苦しんでいる」とし「8月から10月が、過酷な時期となるだろう」と分析した。

それでも 北朝鮮が呼応するかは不透明である。専門家たちは「北朝鮮が、韓国政府の対北支援を固辞する可能性が高い」とみている。南北関係は米朝関係と連動していて、現在 米朝間の神経戦が繰り広げられる中、中朝間の密着関係が活発となっている状況である。

ただ 韓国政府は「南北の人道的協力は、政治・軍事状況とは別に 推進されなければならない」という原則的な立場を固持している。

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