日本政府がシンガポール共同声明の引き継ぎをジョー・バイデン米政権に勧めたという日本メディアの報道が出た。これまで韓国政府の代表的な外交成果に挙げられてきたバイデン米政府のシンガポール共同宣言維持に日本政府も同調したということだ。ただ、その傍点は韓国政府が重視する“米朝和解モード”よりは“非核化”という目標達成にあるものとみられる。
キム・ジョンウン の最新ニュースまとめ
毎日新聞は16日、外務省幹部の話として『米中対立下の北朝鮮アプローチ 日本が備えるべきプランは』という記事でこのように報じた。
この記事でこの幹部は「合意の中身はスカスカだけど、北朝鮮を交渉に引き出すために共同声明は引き継ぐべきだと(米国側に)言ってきた」とし「北朝鮮も声明を守れというメッセージが含まれている」と述べた。
シンガポール共同声明は△新たな米朝関係樹立の約束、△恒久的で堅固な挑戦半島の平和体制構築の努力、△朝鮮半島の完全非核化に向けた北朝鮮の努力の約束、△米軍による遺体発掘および送還の約束の4項目がすべてだ。内容自体が原論的であるうえ、非核化の対象や時期さえ明示されず、“中途半端な合意”という批判を受けた。しかし、米国の大統領と北朝鮮の指導者が初めて会っただけでなく、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員会委員長(当時)が直接署名したという点に大きな意味がある。日本がシンガポール声明の引き継ぎを勧めたのもこの声明が非核化交渉の基調を左右するのではなく、基調と原則を意味するという点で問題がないと判断したためだと明らかにした。
バイデン政府は対北政策のレビューを終えたが、具体的な内容については明らかにしていない。ただ、米国務省の国家安全保障会議のカート・キャンベル インド太平洋調整官ら米国関係者のコメントを総合すると、対話を土台にして先制的な北朝鮮制裁緩和措置の代わりに、北朝鮮の非核化措置をもとに一部制裁を緩和する段階的交渉を骨子とするものとみえる。
同時に米韓首脳会談の共同声明では出てこなかった「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」(CVID)と「国連制裁の完全な履行」が米国など30カ国のNATO(北大西洋条約機構)の共同声明に明示されたことも注目に値する。北朝鮮は、CVIDはブッシュ政権当時、北朝鮮との交渉目標として提示されたもので、敗戦国に限って適用される内容だとして反発してきた。
これに先立って、主要7カ国(G7)共同声明でも「CVID」という表現自体はなかったが、「北朝鮮の違法な大量破壊兵器(WMD)及び弾道ミサイルの検証可能で不可逆的な放棄」と「国連安保理の対北制裁の完全な遵守」という表現も含まれていた。
外務省幹部は毎日新聞とのインタビューで「バイデン政府は少なくとも挑発行為に対する対価は与えない、安易な交渉はしないという認識を強く持っている」と明らかにした。
このような中、金正恩総書記が15日に朝鮮労働党全員会議を主宰し、国際情勢に対する分析と対応方向を案件として上程した。これにより、バイデン政権の発足と米韓首脳会談などについても沈黙を守ってきた北朝鮮が対南・対米政策に対する公式立場を明らかにするか注目される。
バイデン政府の対北交渉チームの象徴である米国務省のソン・キム 対北朝鮮特別代表も近く訪韓するもようだ。
Copyrights(C) Edaily wowkorea.jp 84

