北朝鮮の民間人と推定された当該男性が海岸に上った後、民間人統制線(民統線)の監視所まで移動し、識別されるまで軍は3時間11分間、知らずにいた。監視所で捉えられてから31分後に主要部署と職位者に状況を伝え、遅い対応との批判も提起されている。
合同参謀本部は23日、検閲団の現場調査の結果をこのように発表した。これによると、当該男性は北朝鮮の某所で潜水服を着て海上を泳いで移動したと推定された。この男性はダウンジャンパーを着たり、厚手の靴下を履いたりするなどの保温措置をして、その上に潜水服を着用していたという。軍関係者は「海流方向が北から南の方向に流れており、海で操業していた当該男性の特性を考えれば水泳は可能だったと判断した」と述べた。
しかし、検査団の海岸監視装備を確認した結果、当該男性は当日の午前1時5分~38分ごろ、4台の監視カメラで5回撮影され、2回のイベント(警報音およびポップアップ)があったが、軍は何の措置も取らなかった。その後、監視カメラでも3回撮影されたが、これも衛兵所の勤務者が認知していなかった。軍の監視装備が最初に捉えてから約3時間が経って初めての措置が取られたと合同参謀本部は説明した。
特に、当該男性が海岸鉄柵の排水路から陸地に上がってきたものと推定され、排水路の管理状態を確認した結果、部隊管理リストにない排水路が3つ発見された。排水路の遮断物の腐食状態を考慮すれば、当該男性が通過する前から破損していたことが分かった。国防部は昨年7月、カンファド(江華島)ヨンミジョン(燕尾亭)で発生した脱北者が再び北朝鮮に渡った事件以後、水門や排水路の一斉点検と補完対策を指示したが、しっかりと行われなかったということだ。
この日、国会国防委員会に出席したソ・ウク(徐旭)国防部長官は「監視兵が亡命者を出退勤する軍幹部と思い、油断した」と述べた。また、当該男性は北朝鮮へ送還されるかと不安に思い、軍監視所ではなく民家に向かったと明らかにした。国防部は、22師団長など指揮系統の問責について今後措置する方針だ。
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