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北朝鮮が金剛山観光地区の開発に意欲 韓国当局「適切な時期に協議」
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の朝鮮中央通信は20日、経済を統括する金徳訓(キム・ドクフン)首相が南東部の金剛山観光地区の開発事業現場を視察したと報じた。北朝鮮では新型コロナウイルスの防疫段階を最高レベルの「超特級」に引き上げながら、住民を総動員して災害復旧や経済建設に当たる「80日戦闘」を強行しており、その最中の首相訪問に注目が集まる。 同通信によると、現地で開かれた会議で「世界的水準のホテル、ゴルフ場、スキー場」の建設を巡って協議した。金首相は「金剛山の自然景観に合わせながらも民俗的特性と現代性を併せ持ったわれわれ式の建設により、金剛山が人民のための名山、全世界がうらやむ文化休養地になるだろう」と強調した。 金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)は昨年10月、韓国との南北経済協力の観光事業が中断している金剛山を視察し、「見るだけでも気分が悪くなるみすぼらしい南側の施設をすべて取り除き、金剛山の自然景観にふさわしい現代的な施設をわれわれ式に新たに建設すべき」と指示した。 北朝鮮は同12月に金剛山の韓国側施設を今年2月までにすべて撤去するよう求める通知文を韓国に送付。一方、1月末には新型コロナウイルス感染を防ぐため、金剛山施設の撤去を当面延期すると通知した。 新型コロナ対策や台風被害の復旧に総力を挙げるなか今回首相が金剛山を視察したことから、来年1月の朝鮮労働党党大会で発表する新国家経済発展5カ年計画に基づき、北朝鮮が今後、金剛山観光地区開発を本格的に推進するとの見方が出ている。 一方、韓国統一部はこの日の北朝鮮の報道について、「南(韓国)と北(北朝鮮)が、金剛山地域の懸案問題を解決し国際的な観光地に発展させていく必要があるとの見解で一致しているだけに、新型コロナ状況などを考慮し、適切な時期に協議することを望む」との立場を示した。