100キロを超える息子の殺害容疑で70代の母親が無罪…「理解できない」vs「無理な起訴」=韓国(画像提供:wowkorea)
100キロを超える息子の殺害容疑で70代の母親が無罪…「理解できない」vs「無理な起訴」=韓国(画像提供:wowkorea)
酒瓶で息子の頭を殴り、タオルで首を絞めて殺した容疑で裁判にかけられた70代の母親に‘無罪’が言い渡されたが、検察の控訴は避けられない見通しだ。

インチョン(仁川)地検は3日に開かれた仁川地裁第15刑事部の審理で、1審の判決公判で殺人容疑で起訴され無罪を言い渡されたAさん(76・女)について、「裁判所の判決文を検討した後、控訴するかどうかを決める」と明らかにした。

検察はAさんの結審公判で、「第三者の介入の可能性はなく、娘や婿など第三者の介入が疑われる可能性は全く見えない」と一蹴した。しかし検察は「Aさんに懲役20年を言い渡してほしい」と求刑した。

裁判部は、先の公判で殺害方法などと関連して相次いで疑問を提起した。体の小さい70代の老母が100キロを超える成人の息子をタオルで絞め殺すことが可能かどうか疑念を抱いたからだ。その後、検察の求刑にも(息子を殺したという) Aさんの供述の信憑性を疑い、2度の期日をさらに指定して審理した。

Aさんが第三者(娘や婿など、他人と疑われる)の罪を代わりに被る可能性を念頭に置いてのことだ。

裁判部は「70代と高齢の小さい体の老人が100キロを超える息子を殺害できるだろうか」「娘や婿ら第三者の介入の可能性はないのか」「警察が犯行現場に出動する5分間に娘と数回通話をして、現場まできれいに掃除できるのか」などと疑問を持ち、Aさんをはじめ、Aさんの娘を再度審理した。

その後、3日に開かれた判決公判で、Aさんに無罪を言い渡した。息子の殺害犯として母親を名指した捜査機関の判断にも有罪判断の根拠が足りないというのが裁判所の判断だ。その判断の根拠は有罪判断の客観的証拠がなく、殺害の方法や動機があいまいな点を挙げた。また、直接的証拠としては老母の自白と娘の供述だけなのに、その供述と自白も信じ難いとも言った。

これで事件は迷宮入りになった。死亡した被害者と自白する被疑者はいるが、罪に対する処分を受ける被疑者はいない状況になったからだ。

法曹界も意見が分かれている。検察と警察の捜査結果に、Aさんの自白で様々な状況は、Aさんを被疑者としているにもかかわらず、裁判所の判断が正しかったかどうかについての立場と、有罪判断の証拠が不十分な状況で、不明瞭な自白と供述による無理な起訴のせいだという立場などが交錯している。

この事件は1審裁判部の無罪判断に2審は避けられないものと見られる。

Aさんは4月21日の午前0時57分ごろ、仁川市ミチュホル(彌鄒忽)区の自宅で、酒に酔った息子Bさん(50)の頭を酒瓶で殴り、タオルで首を絞めて殺した容疑が持たれている。

Aさんは犯行直後、112(日本の110番)に通報し、「息子の首を絞めて殺した」と話していたという。

その後、警察の取り調べで「息子はアルコールに依存し、乱暴を働くので殺した」と供述したという。

Bさんは119救急隊によって病院に運ばれたが、治療中に死亡した。

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