米国ニューヨークにあるレンセラーポリテクニック大学は15日(現地時間)、米国食品医薬品局(FDA)から承認された薬物のヘパリンがコロナウイルスを効果的に中和できると主張した。この研究は最近、国際学術誌である‘抗ウイルス研究’オンライン版に掲載された。
ヘパリンは血小板の生成を防ぎ、血液凝固を抑制する抗凝固剤だ。深部静脈血栓症と肺塞栓症のような疾患だけでなく、病院内の施術や処置時の血液凝固を防ぐために広範囲に使用される。
コロナウイルスは人体に入ってスパイクたんぱく質を利用して細胞膜に位置するアンギオテンシン転換酵素2(ACE2)というたんぱく質酵素と結合し、細胞に侵入する。研究陣はヘパリンがACE2のような作用をすることができると仮定して実験を実施した。
研究結果によると、ヘパリンはコロナウイルスが細胞を感染させるのを防ぐための餌の役割をしているという。ヘパリンがスパイクたんぱく質と結合し、ウイルスが細胞を感染させることを遮断するからだ。
研究チームは、こうした作用メカニズムを活用すれば、ヘパリンを利用してコロナウイルス治療に活用できると見ている。研究チームはまた、ヘパリンをスプレー形式で鼻から体内の呼吸器表面に注入すれば、コロナウイルス感染の危険性を下げられると期待した。
研究チームによると、このような餌戦略はインフルエンザ、ジカ熱、デング熱など他のウイルス治療にも役立つものと観察された。
レンセラーポリテクニック大学のロバート・リンハード教授は「この方法はコロナウイルス陽性判定を受けたが、まだ症状がない人たちの間で感染を減らすための初期措置に使用できる」とし「しかし、我々はこれをさらに大きな範疇のウイルス退治戦略に活用できるものと期待している」と述べた。
また「究極的に必要なのはワクチンだが、ウイルスと戦う方法は様々であり、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)同様、適切な治療法を使えばワクチンが開発されるまで疾病を統制できる」と述べた。
研究員たちは近く、哺乳類細胞で薬物の抗ウイルス活性と細胞毒性をテストする計画だ。
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