新義州の紡織工場を視察する金委員長(手前右)=(朝鮮中央通信=聯合ニュース)
新義州の紡織工場を視察する金委員長(手前右)=(朝鮮中央通信=聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)が中国と国境を接する北西部の平安北道新義州にある紡織工場と化学繊維工場を相次いで訪問し、近代化水準が不十分だとして責任者らを叱責(しっせき)した。朝鮮中央通信が2日、伝えた。

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 北朝鮮メディアが金委員長による朝中(中朝)国境地域の視察を伝えるのは3日連続。金委員長は、中国と共同開発していた経済特区の黄金坪島がある平安北道薪島郡を視察した後、新義州を訪れ、化粧品工場に続いて紡織、化学繊維工場などを見て回った。

 同通信によると、金委員長は紡織工場で「科学技術事業にしかるべき関心を向けずに設備の満稼働・満負荷(完全稼働)を保証できず、工場近代化の水準も高められないことに対して指摘した」という。

 金委員長は「工場党委員会が労働者、技術者に対する思想教養事業を積極的に行い、彼らが工場近代化の直接的な担当者だという責任感を持ち、愛国忠誠の汗を捧げ、近代化を高い水準で実現するようにさせなければならない」と強調した。

 化学繊維工場でも、金委員長は「改築・近代化工事を進めるというこの工場では、馬小屋のような古い建物に貴重な設備を入れ、試験生産をしようといっている」と述べ、「設備近代化に先立ち、生産のための建物と環境をまず一新しようという考えを持っていない」と叱咤(しった)した。工場の責任者らが、党が重視する紙生産工場の近代化を早く終えようと努力していないとも批判した。

 金委員長のこうした叱責には、自らが掲げる「経済強国」建設に向けた目標達成へ経済現場を急き立てる狙いがあるとみられる。

 視察には朝鮮人民軍総政治局長を昨年解任された黄炳瑞(ファン・ビョンソ)氏ら、朝鮮労働党中央委員会の幹部らが同行した。


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