俳優キム・スンウが、北朝鮮軍人を演じるとは以外だった。優しい貴公子のイメージと、キム・スンウマークのコメディ演技で“固めて来た”彼が、優しげに下がった目尻で、“恐ろしい”北朝鮮軍を演じる?映画『天軍』(来月15日公開)で、北朝鮮軍として出演し、“李舜臣(イ・スンシン)教育”に乗り出したキム・スンウと、去る21日の夜に出会った。

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「僕が『ライターを点けろ』以来、3~4年間のコメディで“映画再起を果たした”と評価されたりしました。でも、コメディでの軽いフットワークで、しばらく停滞していた感があります。角のある役をやってみたいと思っていたとき、『天軍』が僕をひっぱたいてくれたとでもいえましょうか。監督と会って、“僕を枠にはめて欲しい”といいました。でもこれまでテレビで喜劇化され、歪曲された北朝鮮軍のイメージを超えようというのが僕たちの映画です。監督が南の人たちのような容貌で、カッコいいエリート北朝鮮軍も有りうるじゃないか、といってました」

『天軍』は、北と南の軍人が、李朝時代にタイムワープしてしまい、武科に落第した李舜臣(イ・スンシン)を、民族の聖雄に育てていくというストーリー。キム・スンウは『天軍』たった1シーンも代役を使わずにアクションを披露した。
「これは一対一のケンカではないんです。一人で百人を相手にする槍剣の戦いなので、下手したら致命的なケガを負うことになります。ところで、僕が『将軍の息子』で、“二刀流”を演じてたこと、覚えてますか?自分でも驚きました。僕のアクションがまだ使えたとは」

彼は『天軍』に付きまとう、“イ・スンシンの喜劇化・商業化”という先入見に対しても反論する。「『天軍』のミン・ジュンギ監督が最も尊敬している人物がイ・スンシンです。僕らの乗った船の‘船長’の尊敬する人を喜劇化するわけないでしょう?面白さと意味深さの両方を込めた作品です。南北の現在の問題を扱っているという点でも、示唆しているものが大きいですしね」

『ホテリアー』で韓流スターになった彼は、昨年の12月、日本ファン1,600人あまりとファンミーティングを開いた。
「日本ファンの声援は僕にとってのボーナスです。カタコトのハングルで手紙をもらったりしましたが、本当にありがたい限りです。でも僕は『ホテリアー』のスーツを脱いで、今は『天軍』の軍服を着ています。俳優とは今の作品の服に着替えて暮らす人なんです」

役者人生15年、彼は芸能生活においていくつもの山を越えてきた。30代の時、代表作を作ろうとして挑戦した『お前たちはジャズを知っているのか』。“ロマンス物しかできない奴”といわわれるのが嫌で選んだ『リニューアルオープン』を“手痛い選択”として選んだ。
「役者とは基本イメージを持っていなければならないということを知りました。ロバートレッドフォードが、ロバート・デニーロの『ケープフィアー』をやるわけにはいきませんから。森を見ず、木ばかりを見て作品を選んだことも多いです。若いときはシナリオの問題点を指摘されても、演技で限界を克服しようとしたりしてましたね。今は、がんばったという言葉では許せないということはわかっています。うまく演じなければならないので、作品を選ぶときにいっそう慎重になりますね」

先月に結婚したキム・スンウは、妻キム・ナムジュと一緒に出演してほしいというCMオファーを極力避けている。メディアやネティズンの憶測によって傷つけられたことがあるからだ。4年前、離婚の辛さを体験したときは、“6何原則のうち、名前以外はすべて虚の報道で、対人恐怖症になったほど”だった。
「当分は僕たち夫婦の仲を公式的に見せるつもりはありません。僕たちが一緒に出たら、視聴者たちは演技ではなくカップルとして見るからです。それは、僕がもっと“役者”をやりたいからなんですよ」

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