朴大統領=(聯合ニュースTV)
朴大統領=(聯合ニュースTV)
【ソウル聯合ニュース】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は8日、親友の崔順実(チェ・スンシル)被告の国政介入事件を受けて国会に提出された弾劾訴追案の採決を翌日に控えながらも沈黙を続けた。 朴大統領は6日、青瓦台(大統領府)で与党セヌリ党の李貞鉉(イ・ジョンヒョン)代表らと会談してからは公式日程を行っていない。一連の事件を受けた4回目の国民向け談話発表や記者会見も行わなかった。 朴大統領は、崔被告の国政介入事件をめぐり国会で7日に開かれた聴聞会をテレビで視聴し、関連報告も受けた。「崔氏と大統領がほぼ同じ地位にいるのではないかと思った」「崔氏の指示で大統領の服100着を作った」などの証言や、2014年の旅客船セウォル号沈没事故当日の「空白の7時間」をめぐる攻防を見守ったという。 朴大統領は参謀陣に対し、浮上している疑惑については対応するよう指示する一方、新たなメッセージは出さず、弾劾案の採決の結果を待つことにしたという。 政界では、朴大統領が自身に近い「親朴系」の国会議員らに電話をかけ、弾劾ではなく「秩序ある退陣」を訴えるとの見方も出たが、朴大統領の参謀は「それは大統領のスタイルではない」とした。 朴大統領は青瓦台内の秘書室を随時訪れるなど、普段通り主要参謀らと対策を議論しているという。青瓦台関係者は「朴大統領は淡々と落ち着いて採決を見守り、状況に合わせて対応していくと思う」と述べた。 朴大統領は弾劾案が可決されても退陣せず、弾劾審判の手続きを踏む構えだ。6日の李代表らとの会談で、「(弾劾案が)可決されたとしても、憲法裁判所の(審査)過程を見守りながら、国と国民のため淡々と進む覚悟ができている」と述べ、野党が求める即時辞任には応じない考えを示した。 弾劾案が否決される場合、選択肢は二つある。来年4月の退陣、6月の大統領選という「秩序ある退陣」を進めていくか、あるいは退陣要求を受け入れず18年2月までの任期を全うすることだ。 青瓦台の内外では、朴大統領は世論に逆らって任期満了まで務めるのではなく、4月の退陣をあらためて表明するとの見方が多い。
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