4日の談話発表で国民に謝罪した朴大統領=(聯合ニュース)
4日の談話発表で国民に謝罪した朴大統領=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の親友、崔順実(チェ・スンシル)容疑者の国政介入疑惑を捜査している検察の特別捜査本部は、崔容疑者の拘束期限が切れる20日前後にも朴大統領を捜査する方向で検討していることが13日、分かった。現職大統領に対する検察の捜査は史上初めて。 検察関係者は「今週が有力だが、遅くなる場合、崔氏を起訴した後に捜査を行う可能性もある」と明らかにした。 捜査方法は検察庁舎ではなく、別の場所で事情聴取を行うことが有力とされる。青瓦台(大統領府)で聴取を行うことも排除していない。 書面による聴取も検討されているが、「形だけの捜査」との批判が出る可能性がある。悪化している世論を受け、朴大統領を召喚することも選択肢として浮上していたが、現職大統領への「礼遇」などから、実現の可能性は高くなくとの見方が多い。 検察は近く、青瓦台側と聴取の日程や方法などの詳細を調整する見通しだ。現職大統領への聴取は初めてのため、慎重に推進する一方、全ての可能性を念頭に置いて検討を進めている。 大統領は憲法上、訴追されない特権があるが、検察としては青瓦台の機密文書流出や崔容疑者が私物化した疑いがある二つの財団に対する企業の資金拠出強要疑惑を解明するためには、朴大統領の捜査は不可避と判断している。 一連の疑惑で朴大統領が果たした役割や指示・関与の有無、報告を受けていたがどうかなどを確認する方針だ。 朴大統領の関与は少しずつ明らかになっている。青瓦台の文書を崔容疑者に漏えいしたなどの疑いで逮捕されたチョン・ホソン前青瓦台付属室秘書官は「朴大統領との関係を考慮し、崔氏に文書を渡した」と供述したという。朴大統領は先月25日に発表した国民向け談話で、崔容疑者に演説などの文書を渡していたことを一部認めた。 検察は崔容疑者と安鍾範(アン・ジョンボム)前青瓦台政策調整首席秘書官(逮捕済み)が主導した二つの財団の設立や財界からの資金集めについても朴大統領の意向が反映されていたとみている。 朴大統領は昨年7月、大企業のトップ17人を青瓦台に呼んで昼食を兼ねた懇談会を行い、財団への支援を要請した。財団設立の3カ月前だった。 とりわけ、このうち7人とは個別の非公開会談を持ったとされる。積極的な支援を求めたとの見方が出ている。 安容疑者は財団の資金集めに関与した背景に関して、「大統領の意思」があったと供述したという。 法曹界の関係者は検察の朴大統領への捜査について、「検察にも負担になるが、捜査の成否を左右する事案のため、引くことは難しい」との見通しを示した。
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