金も無し、顔はむくみ、
私のまともな両手は、白い手※になってしまった</b>
<b>遊ぼう 遊ぼう
ついでだ ずっと遊んでしまおう 笑ってしまおう
(The Jadu『遊ぼう』歌詞より) </b>
一生懸命“のり巻き”を作っていた<The Jadu>が、今回は「遊ぼう」と叫びながらマイクを取った。混声デュオ<The Jadu(ザ・チャドゥ)>の2年ぶりの4thアルバムタイトル曲『遊ぼう』は、最近人気のドラマ『新入社員』に登場するチュ・ソンテ(チョン・ジン)の歌のような気もする。
<The Jadu>メンバーのチャドゥ(本名:キム・ドクン/23)は、「歌詞の内容が胸に染みます。自分と同年代の人達の話ですから。社会人になっている友達も多いし、早くから就職について悩んでいた友達も多いしね。それに最近アルバム市場が不況で、私たちも景気が深刻だってことを肌で大いに感じています」と言っている。
“青年失業”を扱い、内容は重くても、耳で聞く音楽は全く重くない。軽快なリズムとファンキーなギター、一層軽やかになったチャドゥの音色がうまく合わさって、うさを晴らすにはピッタリだ。
<The Jadu>の魅力は、拒めない素直さと親密感にある。彼らの音楽もまた“日常に密着した”題材の親密性で、聴く者にすっと近づいてくる。直接話法で愛を伝えていた『さよなら』や『対話が必要』、のり巻きを巻くように愛し合おうと訴える『のり巻き』などがそうだった。
今回のアルバムもまた、心地良い音楽を聞かせてくれる。「1億ウォンを拾ったら」という想像を歌にした『1億ウォン』と、練炭の火で豚肉を焼いて食べる『練炭カルビ』などからは、21世紀というより1990年代の情緒が感じられる。収録曲11曲一つ一つが相当な完成度を見せている。
「2ndアルバムの時から、オールドポップスタイルの曲をやってきました。今回のアルバムも、気楽にアプローチできるオールドポップスタイルの曲を多く収録しました。歌詞もまた、私たちだけのカラーとスタイルで埋め尽くしました」(<The Jadu>メンバーのカンドゥ)
チャドゥは7曲を作詞し、作曲にも参加した。自ら作曲した『友よ』は、チャドゥにとって一際大切な曲である。対人関係に疲れ、悩み、一時は担当していたラジオDJだけを残して“引きこもってしまった”時期もあった。そんなある日、帰宅して日記を書くように歌詞を書き、メロディが頭に浮かんだのでピアノ作曲まで一気に終えた。
一度聞いたら決して忘れられないほど個性の強いボイスの持ち主であるチャドゥは、今回のアルバムでより成熟した音色を披露する。カンドゥも、声の暖かさをもっと活かすなど、一層良くなっている。
「声を大きく変化させました。『遊ぼう』では以前とは違って、仮声を多く使い、息を随分使いました。段々自分の声を見つけていっていると思います。私の持つ声のトーンをそのまま出そうと努力しました」(チャドゥ)
「今回のアルバムはレコーディングしながら歌の練習を“楽しんで”やったし、歌う事が好きになりました。今までは歌うのは好きじゃなかったんです。だからレコーディングも2ndや3rdアルバムの時よりずっとスムーズでした」(カンドゥ)
2003年の3rdアルバム発表以来、ジャスト2年ぶりに発表するアルバムなだけあって、まつわる話や苦労も多い。レコーディングは昨年の秋に終了したが、タイトル曲選びに苦労したり、新しい曲を追加するなど、足し引きに手間取った末、やっとアルバムが出た。時間がかかった分、メンバーたちもアルバム制作のより多くの部分において参加することができた。
「アルバムデザインのピンクも、私が好きな色です。アルバムの中の、手書きの歌詞も、私が自分で書いたものです。写真も一々選びましたし、デザイン作業にも私の意見を伝えました。私たちへの信頼がもっと大きくなり、余裕もあったからだったと思います」(チャドゥ)
※白い手(白手):韓国でフリーター、失業者の隠語
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