北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の代表的な治績に挙げられる「馬息嶺(マシンリョン)スキー場」を大々的に広報している。4回目の核実験以降にも外貨を稼ぎに出ている様子である。(提供:news1)
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の代表的な治績に挙げられる「馬息嶺(マシンリョン)スキー場」を大々的に広報している。4回目の核実験以降にも外貨を稼ぎに出ている様子である。(提供:news1)
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の代表的な治績に挙げられる「馬息嶺(マシンリョン)スキー場」を大々的に広報している。4回目の核実験以降にも外貨を稼ぎに出ている様子である。

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 しかし国連安全保障理事会レベルの制裁を控えており、北朝鮮の狙い通りにいかない可能性が高い。

 北朝鮮南東部に位置する江原道(カンウォンド)にある馬息嶺を訪問しようとしていた有名人たちはキャンセルし、平昌(ピョンチャン)冬季五輪の練習場に活用されるという期待値も下がっている。

 馬息嶺スキー場は、金第1書記が自ら開発を指示した北朝鮮初のスキーリゾート地である。金第1書記は2013年12月に竣工式で自らスキーをするほど、このスキー場に愛情を見せていた。

 ゲレンデの総滑走距離は110,000mに達し、平昌冬季五輪の会場の1つとなっている韓国・平昌郡の龍平(ヨンピョン)スキーリゾートの4倍超である。海外からの観光客を誘致する目的で、わずか8か月で建設し、2014年1月に野心満々でオープンした。

 しかし4回目の核実験以降には、アメリカなど海外の有名なスノーボード選手が、このスキー場を訪れる予定だったがキャンセルした。選手の訪朝に関与していた米スノーボードマガジンの編集長は「訪朝事実が知られ、たくさん非難された」と述べた。

 北朝鮮は4回目の核実験後にも「馬息嶺スキー場に大勢の観光客が押し寄せていると広報して二重戦略を取ったが、むしろそれだけ焦っていたことを露わにしたのだ。

 北朝鮮のインターネットメディアである「朝鮮の今日」が、今月12日にYouTubeで公開した馬息嶺スキー場の広報映像の中でもゲレンデはガラガラだった。一時、経済的事情により馬息嶺スキー場がオープンできないという噂が出ていたほど、北朝鮮が急いで演出した映像だという推測もされている。

 2018平昌冬季五輪と馬息嶺スキー場を連携しようとした試みも水に流れる可能性が高い。北朝鮮はIOC(国際五輪委員会)委員のチャン・ウン氏が自ら「馬息嶺スキー場を平昌冬季五輪に活用する可能性はある」と明かしていた。

 これに対し、韓国・江原道(カンウォンド)議会は訪朝し、活用案などを模索する計画だったが、支障は避けられなくなった。韓国統一部は「北朝鮮による4回目の核実験によって厳重な危機状況で南北民間交流と北朝鮮支援事業を暫定中断する」という基調を維持している。

 北朝鮮は4回目の核実験後、制裁が議論される状況でも外貨稼ぎに出る二重形態を見せている。金第1書記が核実験を「自衛的措置」だと強調していただけに、馬息嶺スキー場はこれとは別扱いしようとしているのだ。

 まず国際社会による北朝鮮への制裁が可視化されている中、北朝鮮の外貨稼ぎが主要国である中国がどれだけ積極的に出るかがカギとなる。中国は、北朝鮮が2013年に3回目の核実験をした際に国連決議案にしたがって、贅沢品禁輸措置を受けている時にも馬息嶺スキー場にリフト装備を供給していた。

 韓国政府は北朝鮮制裁の水位と方向を見守った後、南北民間交流と北朝鮮支援事業の再開について決定するとし、全ての可能性を開いている。

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