格付け機関のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は5日、北朝鮮が韓国経済の弱点として作用することはあるものの、北朝鮮の核実験により韓国の格付けが下落することはないとの見通しを示した。ただ、南北統一が実現した場合には、ドイツのケースとは異なり、韓国の格付けが下落する可能性があると指摘した。同社のチェンバース国家格付け評価委員会専務が、韓国の格付け水位と世界経済の見通しなどをテーマにしたセミナーで述べた。

 チェンバース専務は、北朝鮮がすでに核兵器を保有していると宣言していると前置きした上で、単純に北朝鮮が核実験をするという事実だけで格付けが変化するものではないと強調した。7月のミサイル発射でも韓国の格付けは直接的な影響を受けていない。チェンバース専務は、韓国は堅実な経済成長とダイナミックな経済構造、高学歴の人材などの長所があり、経済協力開発機構(OECD)加盟国では高い水準となる今年5%、来年4%の経済成長が見込まれると説明した。

 ただ、北朝鮮が韓国経済の弱点として作用していると指摘し、北朝鮮と関連したリスク要素として、ごく低い可能性だが戦争のリスクと、南北統一にともなう経済的負担を上げた。どのような形で統一するかにより変化はあるが、南北統一により韓国の格付け引き下げはありうることだとしている。

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