2011年の経済人会合で握手を交わす李健熙会長(右)と鄭夢九会長=(聯合ニュース)
2011年の経済人会合で握手を交わす李健熙会長(右)と鄭夢九会長=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国で資産が1兆ウォン(約993億円)を超える「スーパー資産家」は35人に上ることが分かった。このうち自力で会社を設立し富を築き上げた資産家は10人にすぎない。
 財界専門サイトの財閥ドットコムが、7月末現在の上場企業1883社、資産100億ウォン以上の非上場企業2万1280社を対象に大株主や経営者本人の個人資産を評価した結果、上位400人の資産は合計183兆9290億ウォンだった。1人当たりの平均保有資産は4590億ウォン。
◇ トップはサムスン電子会長
 保有資産が1兆ウォン以上の資産家35人のうち上位10人はいずれも財閥出身。このうちサムスン電子の李健熙(イ・ゴンヒ)会長がトップを占めた。
 李会長の資産総額は、上場企業と非上場企業の保有株式、ソウルの自宅をはじめとする不動産など合計13兆2870億ウォンに上る。
 2位は現代自動車グループの鄭夢九(チョン・モング)会長で、株式や不動産などを合わせ7兆6440億ウォンだが、1位の李会長とは5兆6430億ウォンの差がある。
 3位は李会長の長男でサムスン電子副会長の李在鎔(イ・ジェヨン)氏。サムスン電子のほか、上場を控えているサムスンエバーランド、サムスンSDSなど非上場企業の株式、ソウルの自宅などの不動産を合わせ5兆1790億ウォンの資産を有する。
 4位は現代自動車の鄭義宣(チョン・ウィソン)副会長で、資産総額は4兆4620億ウォンだった。5位はアモーレパシフィックグループの徐慶培(ソ・ギョンベ)会長で4兆3400億ウォン。徐会長はアモーレパシフィック株の急騰で資産が大幅に増えた。
◇創業者やベンチャー企業家は?
 一方、上位35人のうち、裸一貫から会社を立ち上げ富を築いた資産家は10人(28.6%)だった。10人は優れた創意力とチャレンジ精神で富と成功を手に入れたという共通点を持つ。
 このうちトップは賃貸住宅事業で成長を遂げた富栄グループの李重根(イ・ジュングン)会長で、株式や不動産など個人資産は1兆8100億ウォンに上る。
 ゲーム会社ネクソンを創業したNXCの金正宙(キム・ジョンジュ)会長は資産総額が1兆4720億ウォンで、新興ベンチャー企業家のうち最も資産が多い。
 次いで、韓国のインターネットサービス大手NAVER(ネイバー)の筆頭株主、李海珍(イ・ヘジン)取締役会議長(1兆3460億ウォン)、NCソフトの金沢辰(キム・テクジン)社長(1兆2140億ウォン)、モバイル端末向けメッセージアプリの韓国最大手カカオの金範洙(キム・ボムス)取締役会議長(1兆1580億ウォン)の順。
 ◇女性資産家はすべて財閥出身者
 資産家400人のうち女性は全体の6.8%に当たる27人と集計された。だが、全員財閥出身、もしくは財産相続による資産家だった。
 サムスンの李会長の妹、李明熙(イ・ミョンヒ)新世界グループ会長や李会長夫人の洪羅喜(ホン・ラヒ)サムスン美術館リウム館長、李会長の長女、李富真(イ・ブジン)ホテル新羅社長(1兆3320億ウォン)、次女の李叙顕(イ・ソヒョン)第一毛織社長(1兆2740億ウォン)らサムスン一家の4人が含まれる。
 1兆980億ウォンを保有する製菓大手、オリオンの李和卿(イ・ファギョン)副会長は東洋グループ出身だ。
 韓国財閥3位、SKグループの崔泰源(チェ・テウォン)会長の妹、崔ギウォン氏(9290億ウォン)、具本茂(ク・ボンム)LGグループ会長の夫人、金ヨンシク氏(4880億ウォン)、鄭夢九・現代自動車会長の長女、鄭ソンイ氏(4240億ウォン)、辛格浩(シン・ギョクホ、日本名:重光武雄)ロッテグループ会長の長女、辛英子(シン・ヨンジャ)ロッテショッピング社長(3930億ウォン)らも財閥出身の女性資産家だ。
◇サムスン出身、芸能界からも
 今年の400人の資産家に名を連ねた人物には注目を集める資産家も少なくない。
 栗山グループ創業者の申善浩(シン・ソンホ)セントラルシティ会長は資産7720億ウォンで46位にランクインし、「自動車部品業界の強者」として知られる李相一(イ・サンイル)日進ベアリング会長も7180億ウォンで47位につけた。
 サラリーマン出身の経営者、尹潤洙(ユン・ユンス)フィラコリア会長は4780億ウォンで74位。アウトドアブームに乗り急成長した成耆鶴(ソン・キハク)永元貿易会長(2960億ウォン、138位)らも400位以内に入った。
 サムスングループ出身者も目立つ。サムスン電子元副会長の李鶴洙(イ・ハクス)氏が5210億ウォンで66位。
 金仁宙(キム・インジュ)サムスン先物社長(2760億ウォン、158位)、尹鍾竜(ユン・ジョンヨン)元サムスン電子副会長(1880億ウォン、323位)も名を連ねた。
 また、元映画俳優の申栄均(シン・ヨンギュン)済州放送名誉会長が2830億ウォンで155位、SMエンタテインメントの李秀満(イ・スマン)会長が2520億ウォン(185位)。YGエンターテインメントの梁鉉錫(ヤン・ヒョンソク)代表プロデューサーが2210億ウォンで228位だった。
 資産家400人のうち最年少は李貞勲(イ・ジョンフン)ソウル半導体会長の娘、ミンギュ氏で今年28歳。資産額は2020億ウォン(268位)を記録した。
 最高齢は辛格浩ロッテグループ会長(3720億ウォン、105位)と尹章燮(ユン・ジャンソプ)成保化学名誉会長(1880億ウォン、323位)で、今年92歳。

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