安否不明者家族と政府関係者の衝突続く(聯合ニュース)
安否不明者家族と政府関係者の衝突続く(聯合ニュース)
セウォル号沈没事故の現場では、政府に対する信頼度が底辺まで墜落した。

イ・ジュヨン の最新ニュースまとめ

 珍島(チンド)で数日間、夜を明かしながら安否不明者の救助を待ち続けている家族たちの怒りは極限に達している。政府当局が事故初期から右往左往し、救助は遅れる一方。不明者家族たちの不満が爆発しているのだ。

 政府に対する不信感は高まるばかりだが、政府はこれを収拾する能力を見せられずにいるのが現状。不明者家族の怒りは、パク・クネ大統領とチョン・ホンウォン首相が惨事発生2日目の17日、珍島を訪問したときから続いている。

 パク大統領が珍島体育館に入るとすぐさま、不明者家族は「私たちの子どもは、まだ水の中で生きている。どうか助けだして。1人や2人じゃないんだ」と訴え、一部家族は「ここに来てどうするんだ。ここじゃなく、現場に行って指揮をとれ」と大声をあげた。

 また、一部家族はがまんできずに暴言を吐く場面も見られ、パク大統領は困惑した表情を浮かべていた。

 セウォル号事故が発生した16日夕方、中国とパキスタンへの歴訪を終えて帰国してすぐに珍島体育館を訪問したチョン首相は、不明者家族たちから暴言を交えた抗議とともに”水の洗礼”を受けた。

 家族らは沈没事故から5日目の20日、救助作業がなかなか進まないことで現地の政府関係者を信じることができない、と大統領府へ乗り込む動きを見せ、これを阻止しようとした警察ともみ合いになる場面も。

 事態が深刻さを増すと、チョン首相は珍島大橋で警察と押し問答する家族らに直接会い、家族代表らと面談の約束をした。

 家族らの怒りは、水の流れがおさまる小潮期の最終日24日(事故発生から9日目)、とうとう極限に達することとなる。

 気象条件としては好転する時期、期待したほどの成果をあげられずにいることで、家族らは彭木港を訪れたイ・ジュヨン海洋水産部長官、キム・ソッキュン海洋警察庁長をこの日午後6時30分頃、テント対策本部前の地面に座らせた。

 不明者家族らは、イ長官とキム庁長に対し次々と罵声を浴びせ、事故の収拾責任をもつ2人に捜索が終わるまで民間ダイバーを投入し、総力戦を展開することを強く求めた。

 一部家族は直接マイクを手にすると「いまある全ての人力を動員して海に入れ!長官命令だ!」と声をあげ、イ長官へ詰め寄る場面も見られたが、他の家族らに制止される場面もあった。

 イ長官は「大統領から『死ぬ覚悟でやれ』と言われている」とし「私が死ぬ罪人だ。すべての責任をとる」と答えたが、家族らの強い反発を収めることはできなかった。

 ある不明者の両親は「捜索が終わるまで、イ長官とキム庁長は帰ることはできない。私たちと一緒にここにいなければ」と話した。

 なお、2人は民間ダイバーの投入など家族らの要請を聞き入れ、話し合いから7時間が過ぎた午前1時30分、ようやく地面から立ち上がることができた。

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