【パリ聯合ニュース】フランス南西部アングレームで先月30日(現地時間)から開催されていた「アングレーム国際漫画祭」が2日閉幕した。
 同漫画祭では、韓国漫画映像振興院による旧日本軍の慰安婦をテーマとした企画展が開催され注目を集めた。李賢世(イ・ヒョンセ)氏、朴在東(パク・ジェドン)氏ら韓国を代表する漫画家をはじめ、欧州で活動する作家ら19人が漫画やイラスト、映像作品を出品した。
 振興院によると、企画展の会場となったアングレーム劇場には4日間で1万7000人を超える来場者が訪れた。大人だけでなく小中高校生らも団体鑑賞に訪れ、幅広い世代が旧日本軍の慰安婦問題の深刻さを認識する契機となった。
 日本側が企画展取り消しの圧力をかけ続けたにもかかわらず、大勢の観覧客が訪れたのは企画展のテーマの普遍性と関係があるとの評価が出ている。
 漫画祭のフランク・ボンドゥ組織委員長は企画展の開幕記者会見で「女性に対する暴力根絶のために努力すべきだ。この展示が第1次世界大戦など過去の過ちを反省する機会となり得る」と述べた。
 日本側は、企画展が漫画祭の趣旨にそぐわないと主張し、企画展が開幕するまで持続的な反対行動を示した。漫画祭の組織委員会も日本の反対を意識し、韓国女性家族部の趙允旋(チョ・ユンソン)長官がフランスと韓国の記者を対象に漫画祭開幕前日にパリで開催する予定だった説明会を取りやめるよう求めた。
 日本側は韓国の企画展に対抗し、慰安婦問題の実像を歪曲(わいきょく)した作品を展示しようとしたが、組織委員会は日本の展示を認めなかった。

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