RAINBOW の最新ニュースまとめ
日本では“KARAの妹分(事務所の後輩格)”としても知られる「RAINBOW」。2009年11月にアルバム「Gossip Girl」で韓国デビューしたジェギョン、スンア、ウリ、ノウル、ユネ、ジスク、ヒョニョンの7人組女性グループだ。「A」「Mach」などセクシー路線の楽曲で知られる一方、2013年上半期は「Tell me Tell me」「Sunshine」など軽快な曲でも好評を得た。韓国国内では「音楽番組での1位獲得はこれからだが、着実に認知度・好感度が高く、実力が評価されるグループ」といったイメージだ。
ジェギョン、ウリ、スンア、ジスクらは個別の番組出演を通じても名を知られる。音楽番組では時に「実力派グループ」として紹介されてきた。またMBCケーブルチャンネルのバラエティ番組「週刊アイドル」で共演した男性コメディアンのチョン・ヒョンドンはお笑いセンスを絶賛。「お前ら全員を連れて番組をやりたい」とまで言い切った。
いっぽう、リーダーのジェギョンを中心としたチームワークの良さでも知られ、ラジオで共演した男性MCブームは「おかしいほどに一つにまとまっているチーム」と評したこともある。
日本では2011年9月に代表曲「A」の日本語版でデビュー。発売初週の日本のオリコンチャートでは「少女時代」、「KARA」の日本デビュー時を上回る総合ランキング3位も記録した。この日も実力、お笑い、チームワークといったグループの魅力を十分に見せ付ける3部構成のステージとなった。
「韓国楽曲中心」というコンセプトの1st Showは最新アルバムのタイトル曲「Sunshine」で華麗に幕を開けた。「Mach」、「To Me」らスタンダードなナンバーを韓国語で披露する中で、韓国でも一度だけステージ公開したアルバム曲「In Love」やグループ内のユニット“Rainbow pixie”の「Hoi Hoi」も日本で初公開。いずれも「日本のファンの皆さんが幸せになってくれるラインナップをメンバーが選んだ」(リーダーのジェギョン)だった。
ステージ途中のMCでは、ジェギョンを中心に日本語でトークを展開。司会者から「今回のステージへの思い」を聞かれると、ジェギョンが日本語でこう切り出した。
「心配しました。日本ファンの皆様が私たちのことを忘れてしまったんじゃないかと」
日本での本格的な活動が、2012年3月の「ガナガナ GO」以来だったため出てきた言葉だろう(来日は今年6月以来)。
1st ShowのMCでは引き続き、韓国での7人がともに暮らす寮生活の“ウラ話暴露大会”を展開。「今日、来て下さったファンと私たちだけの秘密」として、ジェギョンからこんな話が披露された。「去年9月の台風の日に、外に出られなかった。メンバー全員でリビングに集まって、あることをしたんです……それは……“19禁(日本でいう「18禁」)”の映画を見たことです」。ちょっとエッチなシーンもあるだろう映画を見た理由は「気になった」、そして「外の黒い雲がなんとなくそういうムードにさせた」からだという!
ちなみに、今、日本で気になるものは「フローズン生ビール」。韓国でも流行しているからだ。メンバーの中ではノウルが最もアルコールを好む。「アイドルなのにお酒の話いいんですか?」とメンバーからツッコミが出るや、ジェギョンが一言、洒落た日本語を言い放った。「ザルです」。会場は爆笑に包まれた。
いっぽう、練習生だった高校時代からメンバーで一緒に生活してきた経験を通じ、「社会の中での対人関係を学んだ」と大マジメに語る一幕もあった。
続く2nd Showでは、日本語での楽曲をメインに披露。「A」「Mach」ら有名曲のほか、この日のために振り付けを行ったアルバム曲「Hello」も公開した。アンコール曲では2012年9月配信となったテレビ東京アニメ「Zoobles! (ズーブルズ)」のオープニング曲「CANDY GIRLS!」を歌い、ファンを喜ばせた。
いっぽう、2nd ShowのMCではメンバーのプライベートを披露。年齢的に下から2番目のジスクが「仕事が休みの日のほうがむしろ忙しい」と告白。しっかり者のジスクは、寮生活の金銭面を管理しており、「銀行に電気代などの振込みに行く。銀行の窓口担当は知り合いです……友達ではないけど、知り合い」と笑いを誘った。
1st、2ndのMCを通じ日本語が苦手なウリとヒョニョンが司会者から一番遠いところに行き、メンバーから突っ込まれるご愛嬌も。ウリに至っては、最後のあいさつで「ファンの皆様がたくさん来てくれてうれしいです」といった内容のごく簡単な日本語を話すや、メンバーからハイタッチをされるほどだった。
第3部に当たる「アフターパーティー」は、日本デビュー2周年、日本ファンクラブ結成2周年を記念したイベント。メンバー自らが「ファンと祝いたい」と開催されたものだった。2周年記念のケーキカット、ファンからのメッセージを書き込まれた大型フラッグ贈呈などが行われた。ここもしっかりとギャグで締めくくるのが「RAINBOW」。1日の締めくくりとなる感動的な最後のあいさつの途中、メンバーのユネが振り返った瞬間に、マイクをジェギョンの歯に当ててしまった。「ゴキッ」という音が会場中に響き渡り、ジェギョンが痛がるリアクション。再び会場は笑いに包まれた。
筆者は3部ともに現地で取材・観覧したが、これほどに笑い続けたK-POPのステージを目にしたのは初めてだった。その笑いを引き立たせたのが、彼女らが発揮する“ギャップ”に違いない。
ハイレベルな歌・踊りのパフォーマンス。必死に日本語を駆使しながら続ける、丁寧なファンサービス(ステージ後の「ハイタッチ会」はいつのまにか「ほぼ握手会」に変わっていたという!)。
この7人グループが、“実力派”とも言われるゆえんを体感できた一日だった。(取材・文:EIJINHO YOSHIZAKI)
「RAINBOW」の代表曲「A」ミュージックビデオ
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