鴻池氏は同日午前、共に来韓したほかの国会議員3人と韓国国会で開かれた「韓日・日韓次世代指導者議員昼食懇談会」に出席した。その席で鴻池氏は、「韓日の議員交流は長く続いている。難しい時期こそわれわれの役割が重要だと思う」と述べ、両国関係のあり方をことわざで表現した。
また両国の民間交流が拡大している点に触れ、「今回の会議をきっかけに韓国と日本の関係が少しでも改善するよう互いに励まし合いたい」と話した。
麻生太郎副総理兼財務相の側近として知られる鴻池氏は前日、韓国の姜昌熙(カン・チャンヒ)国会議長と会談した席で韓日関係に言及しながら、自分も好きな韓国のことわざに「行く言葉が美しければ返ってくる言葉も美しい」があると紹介した。その上で、山積する両国間の問題も、この韓国のことわざのように互いに配慮し心情を理解することから始めるのが望ましいと思うと述べた。だが、日本の最近の動きに対し韓国からきつい言葉が飛び出したために、日本も良い態度で応じることができないというニュアンスがあるとして波紋を呼ぶことになった。
9日の昼食会を主催した与党セヌリ党の李柱栄(イ・ジュヨン)国会議員は、村上春樹さんの新作小説「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」の一節を引用し、日本に正しい歴史認識を促した。
李氏は同作の「『記憶をどこかに隠したとしても、また深いところに沈めたとしてもそこから始まる歴史は消せない』という登場人物の言葉がある」と紹介した。さらに、この言葉は国籍に関係なく世界の人々の共感を得ているとして、「歴史に言及するときはこうした点に留意して、互いに配慮しながら言葉を選ぶことが必要ではないかと思う」と述べた。
また李氏は、2009年に韓国の国会議員らが訪日した際、朝鮮王朝時代の王室儀礼を絵や文で記録した「朝鮮王室儀軌」の韓国返還のため日本の与野党議員らが一緒に取り組んだ事例を挙げ、両国の次世代指導者らが交流を通じ両国の発展のために具体的な行動を起こす必要があると強調した。
日本の議員は同委員会が主催する「日韓次世代指導者交流事業」の一環で来韓。10日まで韓国に滞在する。
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