パク・チャヌク の最新ニュースまとめ
5月21日(火)スペースFS汐留にて、女性限定プレミア試写会が開催され、パク・チャヌク監督が約3年6か月振りに来日を果たし、舞台あいさつを行った。また、本作を絶賛するIMALUがスペシャルゲストとして駆けつけ、“美しくも恐い”と評判の本作の魅力を語った。
試写会場は注目作にふさわしく満席という大盛況の中、舞台挨拶がスタート。約3年半振りに来日を果たしたパク・チャヌク監督は、「自分の中にある女性的な感性を生かしてこの映画に取り組みました。ぜひ女性の方にも観て欲しいと思います」とあいさつ。ハリウッドデビュー作として本作を選んだことについては、「理由がふたつあります。ひとつは映画の主人公であるインディアと私の娘の年齢が同じだったということ。そして、書かれた脚本があれこれ沢山詰め込まれたものではなく、余白の多いシナリオだったことです。私の気持ちをたくさん込められるような、空間があるものだと思ったのがもうひとつの理由です」と振り返った。
続けて、「思春期の少女の目から見て、気に入ってもらえる映画にしたいと思いました。その年代の女の子は、世の中が俗で不潔で、大人の世界は浅はかで軽蔑すべきものだと思ってしまうところがあるような気がします。そして、優雅なものや高尚なもの、美しいものに憧れるように思えたので、そういうものを強調して映画を撮りました」と付け加えた。
ここで、本作を絶賛するIMALUがスペシャルゲストとして花束を持って登場。「この花は“カラー”という花で、花言葉は“清純”と“情熱的”という2つの相反する意味があるんです。この映画にピッタリだなと思いました」とあいさつ。奇しくもパク・チャヌク監督が結婚式の際に夫人が持っていたブーケもカラーだったそうで、思わぬ偶然の一致に監督も笑みを浮かべた。IMALUは、映画の感想を「本当に美しくて、刺激的で、衝撃的でした。パク監督らしいアングルや音の繊細さなど、全てがきめ細かいこだわりを感じられました。それに加えてサスペンスと恐怖というスパイスも効いているんです。女の子の成長について描かれていますが、男性の監督がこれだけ美しく、女性に共感を得られる作品を作れるというのがすごいと思いました」と手放しで大絶賛。
また、IMALUは本作に出演しているニコール・キッドマンの大ファンで、中学の時にファンレターを書いたことがあるそう。パク・チャヌク監督に、現場での様子について質問が向けられた。監督は、「ニコール・キッドマンは普段はご主人のお子さんのことで頭がいっぱいの、ごく普通の平凡な女性なんです。でも、いざ撮影に入ると、他のどの俳優たちよりもプロフェッショナルな姿を見せてくれます。そして、ミア・ワシコウスカは普段普通に歩いていたら誰にも気づかれないんじゃないかと思います。それぐらい気さくな方です。作品選びに対しても、華やかなものよりも、芸術性の高いやシリアスな作品を選んでいますね」と説明。
また、自身の誕生日プレゼントにちなんだエピソードを聞かれたIMALUは、「高校の時にカナダに留学していて、一時帰国した時にすごく欲しいブーツがありました。自分ではとても買えないような金額だったから、親にお願いしてみたんです。母は“お父さんに頼もう”と言い、それで父に聞いてみたら、“そんなんダメや!”と買ってくれませんでした。すごくショックでカナダに帰ってきて、冬になり、寒くなって気持ちが本当に沈んでしまった時に、その靴が届きました。ずっと欲しかったブーツを送ってもらえたことが本当にうれしくて、靴底がスレスレになるまでずっと履いていました」と、両親との心温まるエピソードを披露してくれた。
さらに監督より、花の御礼にIMALUにプレゼントが贈られた。箱を開けると、なんと中身は本作で重要な意味合いを持つハイヒールが登場。MCから靴のブランドが“ルブタン”であるという説明があると、場内から大きなどよめきが起こる中、IMALUは「映画の主人公になった気分です。こんな靴が似合う女性になりたい!」と大満足。
映画の中で、主人公のインディアに毎年靴のプレゼントが贈られるという設定について、監督は「もともとのシナリオに書かれていたのは、ヒロインのインディアが特定のある靴にこだわって履き続けているということだけでした。そこに、彼女は誰から靴を贈られているのか分からないまま贈られる靴を履き、送り主を想像しながら成長していくという風にアイデアがふくらんでいったんです」と説明。続けて、「実は韓国では靴はあまりプレゼントしないんです。なぜなら靴をプレゼントしてしまうと、その人は自分のもとを去ってしまう…という考えがあるんです(笑)。この映画の中ではどういう風になるのか、ぜひ見守って欲しいと思います」と説明した。
最後に、ふたりから映画を見る方にメッセージをもらった。
IMALU「きょう初めて監督にお会いして、とても優しくて面白い方だなと思いました。(皆さんが)映画を見たら、この方がこの様な映画を作るなんて…と衝撃を受けるかもしれません(笑)。女性が主人公ならではの繊細なシーンだったり、共感できる場面が沢山あると思うので、どの世代の方にも楽しんで見てほしいです」
パク監督「私のこれまでの映画と比べたら、怖がる部分は少ないと思います。ディテールが大事な映画なので、目を閉じないで、小さな部分までしっかり見ていただけたらと思います」
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