【ソウル聯合ニュース】米アップルが自社のスマートフォン(多機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」の利用者の同意を得ずに位置情報を収集した問題をめぐる韓国初の集団訴訟で、原告側が訴えを取り下げていたことが18日、分かった。
 ソウル中央地裁によると、位置情報の収集によりプライバシーを侵害されたとして、2011年4月にアップルと同社の韓国法人、アップルコリアを相手取り、損害賠償を求める訴訟を起こした利用者29人は8日に訴訟の取り下げ書を提出した。
 原告側は利用者としてプライバシーを侵害された事実を立証するのに限界を感じ、訴訟を取り下げた。裁判所が原告側に位置情報の収集で被害を受けた具体的な証拠を求めたが、原告側は証拠の確保が難しかったという。
 原告側の代理人は「具体的な証拠は被告側が握っているため確保できなかった。原告らを説得して訴訟を取り下げ、今後の対応策を模索することにした」と説明している。
 また、初の集団訴訟が原告敗訴となった場合、別の裁判所で係争中の訴訟にも悪影響を与えかねないということも念頭に置いたようだ。現在、昌原地裁(慶尚南道)でもiPhoneの利用者約2万8000人が2011年8月に起こした集団訴訟の裁判が続いている。

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