ヤン・イクチュン の最新ニュースまとめ
女性監督初の快挙となるこの決定を受け、ヤン・ヨンヒ監督は「驚いています。怖じ気づく心を押さえ込んで闘った昨年の夏を思い出します。スタッフを信じ、俳優陣を信じ、観客を信じ、自分を信じようとモガキました。家族に会うという当たり前の事を手放してまでも世に出した作品です。『かぞくのくに』が人々の中で、世界中の様々な家族について思いを馳せる触媒となる事を祈ります。これからも魂を込めて作品をつくり続けて行こうと思います。大きな叱咤激励を有り難うございました。」と喜びのコメントを発表した。
映画「かぞくのくに」は、在日コリアン2世のヤン・ヨンヒ監督が、自身の実体験を基にオリジナル脚本として執筆した初のフィクション映画。1970年代初頭、当時北朝鮮を「地上の楽園」と謳った帰国事業により北へ移住した兄ソンホ(井浦新)が、病気治療のため、一時的に日本への帰国を許された。25年ぶりの日本、兄を迎える妹リエ(安藤サクラ)ら家族の姿を通し、価値観の違う社会に生きるもどかしさと、それでも変わらぬ家族の絆を綴っていく人間ドラマである。
帰国事業に翻弄される在日コリアンの家族、という難しい題材を扱いながら、あくまでも「私は私の家族の話をしているだけ」とするヤン監督によるシンプルな物語と、安藤サクラ、井浦新、ヤン・イクチュンら出演陣による好演が、観客の圧倒的な支持を受け、公開5週目の現在も好調な興行が続き、着々と公開スクリーン数を伸ばしている。
また、同作は今年2月に開催された「ベルリン国際映画祭」フォーラム部門に正式出品され、見事C.I.C.A.E.「国際アートシアター連盟」賞を受賞、ほか「モントリオール世界映画祭」、「釜山国際映画祭」など12の海外映画祭への正式出品も決定しており、海外での評価の高さも実証済みだ。
これまで米国アカデミー賞外国語映画賞日本代表作品に選出されたのは「一枚のハガキ」(2012)、「告白」(2011)、「おくりびと」(2009)など。国家や政治が個人の人生を否応なしに翻弄する悲劇を背景に描かれた「かぞくのくに」。人権問題をより深く受け止める傾向の強い欧米社会でどのように評価されるのか。「第81回米国アカデミー賞」外国語映画賞を見事受賞した映画「おくりびと」以来の本選参加、ノミネートへの期待は大きい。
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