バフティアリ駐韓イラン大使=9日、ソウル(聯合ニュース)
バフティアリ駐韓イラン大使=9日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル9日聯合ニュース】バフティアリ駐韓イラン大使は9日、国際社会によるイランに対する制裁問題と関連し、「韓国が制裁を加えれば、韓国企業はイラン市場を失うことになるだろう」と述べた。ソウルの駐韓イラン大使館で聯合ニュースのインタビューに応じたもので、「相互主義はいかなる両者関係にも適用される原則だ」と強調した。
 韓国政府が米国の要請を受け入れ国連安全保障理事会決議を超える独自制裁に出た場合、経済的報復措置を取る可能性を示唆した発言と受け取れ、対イラン制裁案をめぐる政府の検討方向が注目される。

 バフティアリ大使は、「イランに制裁を加える国があれば、イランは黙ってはいない」と強く述べた。制裁の下で生きていく方法を見出すと重ねて強調し「世界にはイランでの活動を望む企業はたくさんある」と主張した。
 特に、同国メラト銀行ソウル支店の資産凍結または口座閉鎖を米国が求めたことについて、「米国政府が要請したからと、韓国が銀行の営業を停止させたり資産を凍結する理由はまったくない」と指摘し、ソウル支店に対する制裁措置に反対の立場を強く示した。同銀行ソウル支店の主要顧客は韓国企業で、制裁を受ければこれら企業の事業はすべて制限を受けるとし、「結局誰がより大きな損害を被るのかという問題だ」と述べた。韓国政府が慎重かつ理性的な決定を下すことができるよう、近く金融監督院と企画財政部の高官らに状況を説明する予定だと明らかにした。
 またバフティアリ大使は、韓国政府としては米国との関係を考慮しないわけにはいかないだろうとしながらも、「そうした2国間の関係と義務は両国の利害関係に依存するもので、国際社会の義務と異なる次元のものだ」と主張した。イランと韓国との友好関係を考えれば、イランとしては韓国が国際社会の義務を超えた追加措置を取らないことを期待すると述べた。
 核問題に関しては、「イランの核開発は完全に平和的な活動」だと強調。誤った指摘をする者はその証拠を提示しなければならないと述べた。北朝鮮との核協力疑惑については、「わたしたちは誰とも共有しない固有の核活動を行っている」と否定し、核だけでなくミサイル関連でも特別な協力関係にはないと言明した。

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