<W解説>韓国・尹前大統領を抱えていては、選挙は戦えない？大統領選で苦戦する与党から離党求める声

韓国で、6月3日投開票の大統領選に向け、選挙活動が本格化している中、与党「国民の力」からは、ユン・ソギョル（尹錫悦）前大統領の離党を求める声が高まっている。尹氏は昨年12月に「非常戒厳」を宣言したことで国会で弾劾訴追され、先月、憲法裁判所は尹氏の弾劾を支持する判断を下した。尹氏は失職し、来月の大統領選はこれに伴い行われる。選挙戦はこれまでのところ、最大野党「共に民主党」の公認候補、イ・ジェミョン（李在明）氏が次期大統領のふさわしい人物として支持率トップを独走しており、与党「国民の力」の候補、キム・ムンス氏は大きくリードを許している。「国民の力」内では非常戒厳を出して罷免（ひめん）された尹氏を党員として抱えたままでは選挙戦が戦えないとの声が出ており、同党の臨時執行部トップのキム・ヨンテ非常対策委員長は今月15日、尹氏に離党を勧告する考えを示した。