韓国政府、登山家故キム・ホンビン氏の求償権請求…山岳連盟「国威宣揚が目的、政府が負担すべきだ」(画像提供:wowkorea)
韓国政府、登山家故キム・ホンビン氏の求償権請求…山岳連盟「国威宣揚が目的、政府が負担すべきだ」(画像提供:wowkorea)
1年前にヒマラヤ14座の登頂に成功した後、下山途中に行方不明になった韓国人登山家の故キム・ホンビン氏を救助するために使った費用に対して、韓国政府が求償権を請求した。しかし、山岳連盟はキム氏が個人の栄誉でなく国威宣揚を目的としただけに、韓国政府が負担しなければならないという意見を示している。

 15日、韓国南西部のクァンジュ(光州)市山岳連盟によると、外務省は先月連盟に故キム・ホンビン氏の遭難当時、捜索と救助に使った費用を支給せよという内容の訴状を送った。昨年7月に事故が発生すると、外務省はパキスタンに救助ヘリを要請し、これにかかった費用6800万ウォン(約714万円)を外務省が負担した。

 外務省では「在外国民は、自身の生命、身体および財産保護にかかる費用を負担することになっている。外務省が請求した費用を償還しなければならない」と関連法の規定を示している。そのために、キム氏所属の光州市山岳連盟がこの費用を負担しなければならなくなったという。

 しかし、光州市山岳連盟は「キム氏が国威宣揚のため、ヒマラヤ登山に出た。政府が負担しなければならない」と明らかにした。続けて「個人の栄誉ではなく、障害者として国民に夢と希望を与えようと登山に出た。この機会に関連法を改正すべきだ」と強調した。

 キム氏は昨年7月、パキスタン領カシミール北東部カラコラム山脈第3高峰のブロードピーク(847m)の登頂を終え、下山途中、海抜7900メートル付近で行方不明になった。キム氏は障害者として初めて、ヒマラヤ14座の登頂に成功する業績を残し、当時、1等級体育勲章である「青龍章」が追叙された。
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