「ちょっと、ちょっと、こっち!」五輪解説者のタメ口中継でチャンネルを変えた視聴者たち=韓国報道(画像提供:wowkorea)
「ちょっと、ちょっと、こっち!」五輪解説者のタメ口中継でチャンネルを変えた視聴者たち=韓国報道(画像提供:wowkorea)
韓国の公共放送KBSで北京五輪の解説委員を務めているスピードスケート元韓国代表のイ・サンファ(李相花)が、北京五輪の試合中継中のタメ口と大声で非難を浴びた。解説よりも応援の言葉と感嘆詞を一貫して使用し、解説委員としての本分を忘れた姿が(放送を)見ている人を不愉快にさせるという指摘が相次ぐ中、一部では“人間的な解説”としてイ・サンファの肩を持つ視聴者も現れている。

イ・サンファ の最新ニュースまとめ

 KBS視聴者権益センターの視聴者請願掲示板には14日(きのう)、「北京五輪の中継でイ・サンファ委員を見たくありません」、「イ・サンファは解説する資格がない」、「イ・サンファには解説の資格がないので(解説を)中止させてください」などの請願文が掲載された。

 ある請願者は「選手時代に頑張って、実力があるのは認めるが、全国民が見るチャンネルで『ちょっと!ちょっと!こっち!』と言い、(選手らと)親交があるのは分かるが、全国民が見ており、解説者としての立場でぞんざいな言葉や個人感情を前面に出すのは(解説者の)資格がないと思われる。聞きづらく、イライラして見ていられずに他のチャンネルに変えた」と吐露した。

 また、別の請願者は「スピードスケートのチャ・ミンギュ選手の競技の時に理性を失ってタメ口で“よくやった、よくやった”とだけ数十回叫ぶのを見て、チャンネルを変えた」とし、「公営放送なのに、基本的な解説マナーの質が低いので(解説委員を)更迭してください」と話した。

 このほかにも「北京五輪関連のテレビ番組を見ていて驚いた」とし、「イ・サンファさんは公共放送を中継する委員なのか、YouTubeで中継している人なのか疑問だ。他の放送局ではいくら後輩でも尊称を使って応援し、褒めているが、公営放送のKBSではタメ口で話す解説委員を活用して中継している姿にあきれてしまう。これ以上、低レベルで、(解説委員としての)準備ができていない人は五輪中継では見たくない。何らかの措置を取ることを強く求める」という意見もあった。

 特に、今月12日には放送事故に近い中継が電波に乗った。この日、中国・北京国立スピードスケート競技場で行われたスピードスケート男子500メートル競技で、韓国のチャ・ミンギュが34秒39で銀メダルを獲得した。

 この競技でチャ・ミンギュが競技を行っている間、イ・サンファは「動かなきゃ。動け!」と話し、大声で「よし」と叫んだ。ゴール直前では「(ゴールラインに)入って、入って」と繰り返した。

 チャ・ミンギュは試合が終わった後、韓国国旗を持って6位のキム・ジュンホと一緒に競技場を回りながら観衆にあいさつした。この時、イ・サンファは中継席から「ちょっと、こっち見て。こっち。こっち。ちょっと、ちょっと」とチャ・ミンギュを呼んだ。隣にいたイ・グァンヨンキャスターは「放送中にそう言うことは言ってはいけない」とイ・サンファを制止した。

 これを見たネットユーザーたちはイ・サンファの態度について解説者としての資質が足りないと指摘した。ネットユーザーたちは「イ・サンファの解説は非常にイマイチだ。部屋の隅で行う解説じゃないのに」、「一人でやってるYouTubeの個人放送かと思った」、「あれは解説ではなく応援だ」などと酷評を浴びせた。

 一方で「私もイ・サンファと似たような声を出した。チャ・ミンギュ、おめでとう」、「人間的なのが何が悪いのか」、「心から湧き出る喜びが感じられる」とし、イ・サンファを擁護する意見もあった。

 この前日、イ・サンファはスピードスケート女子500メートルでキム・ミンソンが7位を記録し、涙を見せた。イ・サンファはイ・ガンソク解説委員と一緒に「どうか持ちこたえて!」「最後まで頑張れ」と声がかれるほど応援した。

 その後、試合が終わった後にキム・ミンソンのインタビューを見ながら涙を流したりもした。イ・サンファは現役時代の自分の姿を思い浮かべ、「一人で運動するのは簡単ではないのに、(キム・ミンソンは)それを乗り越えた」と賞賛を惜しまなかった。

 また、イ・サンファは2018年の平昌五輪金メダリストの小平奈緒が同競技で17位で試合を終えると、残念なレースに涙を流し、「重い王冠の重さに打ち勝つと思っていたが、心理的なプレッシャーが本当に大きかったようだ」と残念な気持ちを表現した。

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