ヨーロッパではデモ、日米両国は静か…オミクロン株に各国の雰囲気は千差万別=韓国報道(画像提供:wowkorea)
ヨーロッパではデモ、日米両国は静か…オミクロン株に各国の雰囲気は千差万別=韓国報道(画像提供:wowkorea)
新型コロナの新たな変異株である「オミクロン株」が全世界に拡散している。ただ、各国の状況は雲泥の差だ。ヨーロッパではオミクロン株の再拡散を防ぐために再封鎖措置とワクチン接種義務化のカードを切り札として使用し始めたことで、各国内が混乱に陥っている。一方、日本は1日当たりの新規感染者数が100人台を安定的に維持している。米国もまた、従来の防疫指針を強化するレベルで、国境は開放したままだ。

 米国疾病統制予防センター(CDC)は7日(現地時間)、世界50ヵ国以上でオミクロン株への感染事例が確認されたと発表した。米国はもちろん、ヨーロッパの主要国とされる英国、ドイツ、フランスなどでもオミクロン株への新規感染者が連日発生している。アジアでは日本、韓国、香港でオミクロン株への感染が確認された事例が発生し、事実上、オミクロン株はデルタ株に続く“優勢株”として位置づけられている。

 これを受け、ヨーロッパ各国は防疫体制を強化し始めてている。ドイツは来年2月から新型コロナワクチンの接種を義務付け、未接種者の外出を禁止する案を検討中だ。オーストリアも先月22日から非必修商店を閉鎖する再封鎖政策を実施しており、ドイツと同時期にワクチン接種の義務化を導入する。ドイツとオーストリアのワクチン接種完了率はそれぞれ68.4%と65.6%で、西ヨーロッパの平均値に及んでいない状況だ。

 政府の防疫指針に対して、ドイツとオーストリア両国では連日、反対デモが続いている。ドイツのベルリンやフランクフルトなどでは防疫政策に抗議するデモが相次いで発生した。オーストリアでも今月4日、約4万人のデモ隊が首都ウィーンに集まって抗議デモを行った。ドイツやオーストリア政府はデモ隊に胡椒(こしょう)スプレーを撒くなど、強硬鎮圧に乗り出した。

 一方、米国は19の州でオミクロン株への新規感染者が発生している状況下でも、公共交通機関でマスクの義務着用期間を延長したこと以外は何の動きも見せていない。また、新型コロナの検査規定を小幅に強化するほかには、ワクチン接種者の入国を許している。

 これは接種完了者を中心に追加接種を急ぐなど、政府のワクチン接種政策が効果を発揮しているからだ。ロイター通信によると、米国では接種完了者の4分の1に当たる約4700万人が追加接種をすでに終えている状況だ。米国国立伝染病財団(NFID)のウィリアム・シャフナー理事は「ワクチンに対する認識の変化、年末年始の連休を家族と過ごしたいという熱望がワクチン接種を加速化させている」と話した。

 日本もまた、外国人の新規入国を制限するなど国境の敷居を高くしているが、封鎖措置に準ずる「緊急事態宣言」を発令することはなかった。日本のワクチン接種率が全国民の76%に達する上、今月1日からワクチンの追加接種を開始し、「集団免疫」で対応できるという判断からだ。日本は去年の夏に2万5000人余りに達した1日における新規感染者が最近では100人台に急減した後、この数を安定的に維持している。

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