(画像提供:wowkorea)
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日本でも有名な韓国の時代劇ドラマ「イ・サン」には、世子である父親の命を救うために、祖父である王様に向けて銅鑼(どら)を鳴らす主人公の世孫「イ・サン」の姿が描かれている。

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これは王様への直訴の手段として実在していた「キョクジェン(擊錚)」制度だ。この制度は、太鼓を叩き直訴する「シンムンゴ(申聞鼓)」制度と共に、朝鮮時代の民衆に「最後の頼み」となる制度だった。

2017年、ムン・ジェイン(文在寅)政権は発足から100日を迎え、朝鮮時代の制度や米国大統領府「ホワイトハウス」の制度を参考にし、大統領府「国民請願」制度を始めた。

誰でもインターネットを通じて「請願」を掲載でき、30日の間に20万人以上が同意する場合、長官や大統領秘書官を含め政府関係者の公式答弁を30日以内に聞くことができる。その請願や請願への同意が合理的な場合は、知識不足や経済的な理由で裁判制度の死角に置かれている国民としては緊要な制度と評価できる。

しかし、その運用が公平でなかった場合、或いは「世論裁判」や「人民裁判」のように運用される場合は、社会の毒になることもあり得る。

韓国の時事漫画家ユン・ソイン(尹瑞寅)氏は、その危険性をマンガを通じて厳しく批判している。制度の現状はどうだろうか。民主主義の命と言われる「立法、行政、司法」の三権分立。行政を担う大統領府「青瓦台」が運営する「国民請願」の制度が、立法や司法を揺るがすように運営されてはいないか。漫画は問いかけている。


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