(画像提供:wowkorea)
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韓国ではソウル近郊のキョンギド(京畿道)が、2019年から「親日残滓(ざんし)清算プロジェクト」を進めていることについて報じられている。京畿道はソウルと港町インチョン(仁川)をつなぐことで栄えてきた地域。

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日本の東京と港町・横浜をつなぐ神奈川県のような存在である。1899年、半島初の鉄道が「京城(ソウル)~仁川」で開通したことも、列島初の鉄道が「東京~横浜」で1872年に開通したことと同じ構図だ。

キョンギドはキョンギ教育庁と共にこのプロジェクトを行っている。親日・日帝残滓の清算が教育現場にも及んでおり、学校内の各種用語や制度などの変更が相次いでいるという。

キョンギドといえば、現役知事のイ・ジェミョン(李在明)氏が1日、来年3月に行われる大統領選挙への出馬を表明した事でも新しい。イ知事は日本への強硬発言でも知られ、対日強硬策を連発している人物でもある。

しかし、イ知事の本人は2日の会見の中で、「私は日本を憎んだり、日本国民に反感を持ったりはしていない」と述べ、自身が反日であるとの見方を否定した。

そのイ知事は今年の三・一独立記念日の演説で、親日残滓の清算について触れ、「今年をキョンギド親日清算元年にしたい」と述べていた。

韓国の朝鮮日報によると、同プロジェクトでキョンギド教育庁は、各学校に対して「修学旅行」・「遠足」などの用語は日帝残滓であるとして「文化探訪」・「現場体験学習」にそれぞれ変更すべきとした。また、東西南北などの方角や、「第1」などの順序が入った校名も、日帝残滓であると指摘した。

さらに、韓国の国旗「太極旗」に関しても、教室内に掲げられた太極旗の額は「日帝への忠誠心を強要したことに由来する」として、撤去の対象とした。

同庁は取材に対して「現場で参考にせよ、との趣旨」として、「強制するものではない」と釈明した。

教育現場における日帝残滓の清算をめぐっては、2019年6月、南部のチェジュ(済州)で、全国で初めて条例が成立。「日帝強占期植民残滓清算に関する条例案」と呼ばれるもので、条例に基づき、校名や校歌の制定に親日派の人物が関係していないか、朝礼など日本の習慣が残っていないかなどを調査するほか、清算(廃止)のための法的根拠にもする。

同様の動きは韓国各地に広がっており、各地域で教育庁が主導し行われている。ソウル教育庁もことし2月、ソウル市内の全学校に対して「校内の有形・無形の日帝強占期植民残滓を調査し、その結果を4月30日までに報告せよ」と指示する公文書を送った。

教育現場に日帝残滓の清算を行おうとしたことで混乱が生じたケースもある。条例制定を受け、清算に着手した前述のチェジュでは、多くの学校で「学校木」に指定されているシンボル的な存在の「カイヅカイブキ」までがその対象となったことが物議を醸した。カイヅカイブキは、韓国では日本から持ち込まれた「日本侵奪の象徴」とされている。

押しつけとも取れる官庁からの要求に、教育界からは「全体主義と変わらない。行き過ぎた措置だ」との批判の声も上がっている。

次世代を担う子どもたちの学びの場に「日帝残滓の清算」を取り入れることは、果たして有益なことだろうか。子どもたちに反日感情を醸成させることが真の目的ではないのか。

韓国の国歌「愛国歌」を作曲したアン・イクテ(安益泰)氏は、韓国の「民族問題研究所」が編さんした「親日人名辞典」に掲載されている人物。韓国の国旗も1882年、朝鮮の高官パク・ヨンヒョによって作られたが、彼も「親日人名辞典」に掲載されている。従って、国歌や国旗を変えようとする動きもある。

しかし、「親日」人物が作った国旗で「反日」の独立運動をした歴史と、「親日」人物が作った国歌を歌いながら涙を流し「反日」を叫んだ歴史がある。「矛盾」としか言えない歴史である。

一方、米国と日本の協力で「ハンガン(漢江)の奇跡」を起こし、半島を餓死から救ったパク・チョンヒ(朴正煕)元大統領。朝鮮戦争で消えそうになった自由民主主義を北朝鮮の侵略から救ったペク・ソニョップ(白善ヨプ)将軍も「親日人名辞典」に掲載されている。

韓国の憲法に建国理念とされて「3・1万歳運動」の独立宣言文を作成したチェ・ナムソン(崔南善)、韓国近代小説の父イ・グァンス(李光洙)も、韓国近代詩の父ソ・ジョンジュ(徐廷柱)も、皆が例外なく「親日人名辞典」に掲載されている。

「親日人名辞典」には載っていないものの、世界の「SAMSUNG」の創業者イ・ビョンチョル(李秉チョル)氏や「HYUNDAI」の創業者チョン・ジュヨン(鄭周永)氏も、「LOTTE」の商業者シン・ギョクホ(辛格浩、日本名:重光武雄)氏も日本統治の半島で生まれ、自由民主主義社会と資本主義に順応し、実力を育てた。1965年の日韓国交正常化の後は、日本との協力を基に韓国経済を「G8」の直前まで建て直した「親日」企業家たちである。

何か可笑しいと思わないのか?人口の40%が奴隷状態だった王朝を崩し、民族の一人一人が自由意思で自分の能力を最大限に発揮できて、個人の幸福が求められる自由民主主義の韓国を建設した人物ら。全体主義や共産主義から韓国を守り抜き、「G8」を目指せる現在の状態まで発展させてきた数々の人物らが「親日」だったことが不思議ではないのか?

理由は一つしかない。彼らは日本統治の時代に近代化を身に着け、新しい社会に順応しながら先進科学文化を学び、独立後にもその実力を発揮し、同じ自由民主主義を求めてきた米国や日本という海洋勢力と協力してきたからである。

北朝鮮の新王朝のように大陸勢力を背負い、「反米扇動」や「反日扇動」の矛盾に嵌まり、日本統治の歴史を認めず、自分の歴史から日本を消そうとすると、今を作り上げてきた近代化は空白状態になってしまう。韓国がこれを理解しない限り、民族の念願「G8」入りはこれから遠ざかるばかりだ。

そして、日本は成長の混乱と自己矛盾に陥っている韓国が正常に戻る時まで見守ってあげるべきだ。憎い所はあるだろうが、海洋勢力と大陸勢力の境界線で苦労してきたのは厳然たる事実であるからだ。
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