政府の中央防疫対策本部の鄭銀敬(チョン・ウンギョン)本部長はこの日の定例会見で、1人の感染者が何人に感染させるかを示す実効再生産数が先週1.43を記録したとし、「これは『1人が1.5人に感染させ続ける』という意味であり、1以下が維持されない限り、流行の規模が大きくなり続ける」と指摘した。
その上で、「単純計算すれば指数が1.43の場合、1~2週間後の感染者は多ければ700~1000人発生する可能性がある」と説明した。
感染症の専門家らは、感染拡大の「第3波」が始まって以降、1日の新規感染者数が1000人以上出る可能性があると警告したが、防疫当局の責任者が実効再生産数に基づいて同様の可能性に公式に言及したのは今回が初めて。
ただ鄭氏は、ソウルなど首都圏で先週から防疫対策「社会的距離の確保」のレベルが第2段階に引き上げられ、そのほかの地域は12月1日から第1.5段階に引き上げられるため、人と人の接触が減り、実効再生産数が下がって感染者数が減るだろうとも指摘した。
鄭氏は「1月から11か月にわたり新型コロナに対応し、多くの危機を経験してきたが、今年の冬が最大の山場だと考える」とし、「寒くて乾燥した冬期には環境条件がさらに悪くなり、市中にまぎれた無症状・軽症の感染者は増加し、これまでになく感染リスクが高い状況」と懸念を示した。
また「現在の危機状況を克服できなければ、これまで11か月のすべての努力と犠牲が水の泡になる可能性がある」とし、集まりを減らし、症状がある人はできる限り早く診断・検査を受けるよう呼びかけた。
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