今月3日、テレビ会談する金錬鉄氏とビーズリー氏(統一部提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
今月3日、テレビ会談する金錬鉄氏とビーズリー氏(統一部提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】韓国統一部の当局者は30日、政府が今年、国連世界食糧計画(WFP)を通じた1000万ドル(約10億8000万円)規模の対北朝鮮支援を計画していたものの、最近の南北関係の行き詰まりを受けて保留とし、再推進の時期を改めて検討していることを明らかにした。  当局者は、今月3日の金錬鉄(キム・ヨンチョル)統一部長官(当時)とWFPのビーズリー事務局長によるテレビ会談後、WFPが行う北朝鮮の乳幼児や女性への支援事業に対する供与を推進しようとしたが、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)の妹、金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長が翌4日に談話を出したことで、推進を見合わせたと説明した。 金錬鉄氏とビーズリー氏は会談で、対北朝鮮支援事業への供与を巡り協議した。だが、翌日に金与正氏が韓国の北朝鮮脱出住民(脱北者)団体による北朝鮮批判ビラの散布を問題視して南北関係の断絶を警告する談話を発表し、南北関係が悪化したため、北朝鮮への支援にストップがかかったようだ。金錬鉄氏は今月中旬、南北関係悪化の責任を取るとして長官を辞任した。 当局者は「この事業に対しては、南北関係の諸般の状況を見極めながら推進時期を再検討している」と伝えた。 一方、韓国と北朝鮮、米国の首脳が南北軍事境界線がある板門店で対面してから丸1年がたっても、南北関係が膠着(こうちゃく)状態に陥っていることに対する政府の立場を問われると、この当局者は「政府は朝鮮半島の非核化と恒久的な平和が早期に定着するよう期待している」と語った。韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領とトランプ米大統領は昨年6月30日、ソウルでの首脳会談後に板門店を共に訪れ、金正恩委員長と対面した。
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