文大統領(左)と安倍首相は30日に電話会談した(イメージ)=(聯合ニュース)
文大統領(左)と安倍首相は30日に電話会談した(イメージ)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓日の首相が30日に電話会談し、安倍晋三首相は文在寅(ムン・ジェイン)大統領に早期の日本訪問を要請しながら、日本からも特使を派遣する計画だと述べた。日本メディアは同日、特使として自民党の二階俊博幹事長が6月初旬にも韓国を訪問する方向だと報じた。党ナンバー2の来韓で、旧日本軍の慰安婦問題を巡る韓日合意など両国間の主要懸案の解決に向けた取り組みが本格化するか注目される。 文大統領は特使を派遣する計画だとした安倍氏に、「今後、首相と引き続き対話していくことを望み、特使が派遣されるなら会って直接協議する」と応じた。 外交消息筋によると、二階氏は来月10日に5日間の日程で来韓する。安倍氏の親書を文大統領に伝達するほか、韓国の主要関係者とも会談する。具体的な日程は調整中という。 安倍政権を支える二階氏は、日本政界を代表する知韓派で、これまで何度も韓国を訪れている。自民党総務会長だった2015年には朴槿恵(パク・クネ)前大統領と、昨年は韓国政官界の主要関係者と接触した。文大統領の特使として17~20日に訪日した文喜相(ムン・ヒサン)氏とも会っている。 韓国に続き日本も特使を派遣すれば、両国の首脳会談や慰安婦問題の韓日合意など直面する課題について議論が加速することになると見込まれる。文大統領は大統領選挙時から、日本に歴史の反省を促すとともに、日本と実用的な友好協力を進める姿勢を堅持してきた。安倍氏も対北朝鮮連携などの流れから韓国政府との関係改善を図りたい考えだ。 共同通信は自民党関係者の話として、二階氏が韓国を訪れ、文大統領と安倍氏の初の首脳会談実現に向け地ならしをすると報じている。 現時点では7月7、8の両日にドイツ・ハンブルクで開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせた会談開催が予想される。二階氏は韓国側と、首脳会談の形式や詳細な議題など全般を話し合うとみられる。 また、最大の争点となる慰安婦合意と韓国にある日本公館前に設置された慰安婦被害者を象徴する少女像についてもそれぞれの立場を改めて確認し、歩み寄りを試みると予想される。首脳会談前にこうした敏感な事案の解決に向けて認識をある程度一致させることが、会談の成果につながるためだ。 韓国政府はこの合意に関し「わが国民の大多数が情緒的に受け入れることができずにいる現実を認め、韓日両国が共に努力し賢く克服していくことを希望する」との見解を示している。 韓東大の朴元坤(パク・ウォンゴン)教授(国際関係学)は「30日の(韓日首脳の)電話会談で北の脅威に対し協力を持続するという共通認識ができたようだ。重要な問題で最初のボタンをうまくかけた」とした。慰安婦問題については「立場の違いが大きく、一度会っただけで解決するのは難しいため、あらゆる議題をテーブルに載せ、段階的に解決策を探る現在の流れが望ましいと思う」との見解を示した。
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