家事を担う男性=(聯合ニュースTV提供)
家事を担う男性=(聯合ニュースTV提供)
【ソウル聯合ニュース】韓国では社会の認識の変化や専門職に就く女性の増加、雇用事情の悪化などにより、育児や家事を担う男性が増えていることが31日、分かった。 韓国の統計庁によると、昨年の非経済活動人口のうち、育児と家事労働を行う男性は16万1000人となり、2010年以来の高水準となった。 育児と家事に専念する男性は03年の10万6000人から増加を続け、10年には16万1000人まで増えたが、11年からは減少を続けた。15年に再び増加に転じ、2年間で24%増えた。 統計庁は未就学児の面倒をみるため自宅にいる場合を「育児」に、小学生以上の子どもの面倒をみながら家事を行っているか、家事を担う責任があるとした人の場合を「家事」に分類している。 育児と家事に専念する男性が増えたのは、専門職として働く女性の増加で男性より高収入を得る女性が多くなったほか、伝統的な男女の役割にも変化が生じたためとみられる。妻が年上の夫婦が増えていることも背景にあると推定される。 社会的な認識や制度も男性が育児と家事に専念できる環境づくりを後押ししている。政府が施行している育児支援制度の「お父さんの月」が代表的だ。同制度は同じ子どもについて夫婦が順番で育児休暇を取得する場合、2番目に休暇を取る親に対して3カ月分の給与を通常賃金の100%(最大150万ウォン、約14万円)まで支給するもの。 ロッテグループは韓国の大企業では初めて、今月1日から男性社員の育児休職を義務付けた。配偶者が出産した場合、男性社員を義務的に1カ月以上休職させる制度だ。 ただ、昨年の非経済活動人口のうち、育児・家事従事者(720万4000人)に対し男性が占める割合は2.1%にとどまっており、安定した政策支援や認識の転換が必要との指摘が出ている。
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