火災現場で救助作業を行う消防=28日、長城(聯合ニュース)
火災現場で救助作業を行う消防=28日、長城(聯合ニュース)
【長城聯合ニュース】28日午前0時半分ごろ、韓国南西部、全羅南道長城郡の高齢者向けの療養型病院で火災が発生し、同6時半までに入院患者20人と准看護士1人が死亡、6人が重傷、1人が軽症を負った。死者はさらに増える恐れがある。
◇通報6分後に火消し止めるも
 出火したのは2階建ての別館(4656平方メートル)南端の部屋と確認された。当時、別館には70~80代の入院患者34人と当直の准看護士1人がいた。1階にいた約10人の患者は直ちに避難したが、2階の患者は寝たきりの状態で逃げることができず、煙を吸い込んだ。
 消防隊員は出動4分後に現場に到着、2分後にほぼ火を消し止め、0時55分には完全に鎮火した。消防と警察は逃げ遅れた2階の患者を救出し心配蘇生法などを施した。
 死傷者は光州や長城の病院に搬送された。
 消防当局のある関係者は、約30分後に完全に火を消し止めたものの、建物全体に煙が回っていた上、体が不自由な高齢者がほとんどで、被害が大きかったとの見方を示した。
 患者の大部分は認知症や体のまひなどで自由に動けなかった。中にはベッドに手を縛っていた患者もいたとされる。  
 患者がいなかった出火場所の部屋は全焼した。火は6分後に消し止められたが、建物に広がった煙のために多数の死者が発生した。別館2階の病室の窓は閉まっており、転落を防ぐため防犯用格子が設置されていた。
 一方、本館には院長と看護師の2人が詰めていた。

◇出火原因
 病院側によると、出火場所は病室ではなく栄養剤などの保管に使われていた。引火性の物品はなく、漏電による火災とも考えにくいと話している。現在、警察と消防当局が出火原因を調べている。
◇保健福祉部指定の病院
 病院は2007年11月に開院した。本館と別館があり、病室53室、397床。 認知症やまひ、老人性疾患の専門療養型病院で、主に60~80代の高齢者が治療を受けている。計324人の患者のうち34人が別館に入院していた。
 2013年12月に保健福祉部から専門療養型病院、認証医療機関に指定された。

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