【ワシントン聯合ニュース】北朝鮮が来週末までに長距離弾道ミサイルの発射準備を終えるとの見通しを米ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)米韓研究所が29日、明らかにした。AP通信が報じた。
 同研究所は自らが運営するウェブサイトに掲載した報告書で、今月26日に公開された北朝鮮の北西部にある東倉里のミサイル発射場「西海衛星発射場」の衛星写真を分析した結果として見通しを示した。
 報告書では発射が間近である兆候として、大型トレーラー2台が組み立て棟横に駐車されたことを挙げた。
 この大型トレーラーはそれぞれミサイルの2段目と最上部にあたる3段目部分を載せて運ぶのに使われるとみられる。北朝鮮が発射する長距離弾道ミサイルは3段で構成される可能性が高い。
 組み立て棟から発射台までの距離は約800メートル。
 発射場内の燃料貯蔵タンク隣に燃料と酸化剤が入った容器とみられる物体が確認できた点も、発射間近である理由だとした。
 発射までを管理する場所と思われる建物周辺で、通信装備を設置する様子や高官が発射過程を見守るための建物の周辺をきれいに整える様子なども見られるという。
 しかし、北朝鮮は4月に長距離弾道ミサイルとみられるロケット「銀河3号」を発射した時のように、国際民間航空機関(ICAO)や国際海事機関(IMO)に発射計画をまだ通報していない状態だ。
 国連機関の国際電気通信連合(ITU)にも、北朝鮮が「衛星」に使うための電波使用計画を通報していない。
 報告書はこのような点を挙げ、北朝鮮がまだ本格的なミサイル発射準備に至っていない可能性があるという見解を示した。
 北朝鮮問題専門家らは、韓国と米国の大統領選挙の前後に北朝鮮が挑発を目的に長距離ミサイルを発射した前例があると指摘した。
 ただ、現地点でミサイル発射を強行した場合、北朝鮮の友好国である中国を難しい状況に追いやり、発射に失敗すれば発足したばかりの金正恩(キム・ジョンウン)体制に傷をつけることになると指摘した。
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