【ソウル聯合ニュース】韓国の鉱工業生産に対し、世界の主要投資銀行(IB)が悲観的な見通しに転じた。
 韓国の国際金融センターによると、ゴールドマン・サックスやバンクオブアメリカ・メリルリンチ、HSBC、BNPパリバ、クレディ・スイスなどは、韓国の4月の鉱工業生産の伸び率が前月のマイナス2.9%から0.9%にプラス転換したにもかかわらず、当分は成長鈍化が続くとの見方を示した。電機・電子、自動車などの主要製造業が振るわない。
 欧州債務危機の深刻化と韓国の最大輸出先である中国の景気鈍化を受け、鉱工業分野の在庫が積み上がり、雇用も鈍化していることから、鉱工業生産が短期に大幅改善するのは難しいと予想した。
 これら主要IBは、3月の鉱工業生産の不振と輸出鈍化は一時的な現象で、じきに回復するとの見解を示していたが、それからひと月で判断を一変させたことになる。
 6月の政策金利については、韓国銀行(中央銀行)が据え置きを決めるとみている。消費者物価の上昇率が最近鈍っているため。物価上昇率は前月と同じ2.5%にとどまり、物価上昇リスクが経済に及ぼすマイナス影響は限られると分析した。当分は上昇率鈍化が続くと予想している。
 一方で、ウォン安に伴う輸入物価の上昇、天候不順による農産物価格の上昇、下半期(7~12月)の公共料金引き上げなどを物価上昇のリスク要因に挙げた。

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