【ベルリン聯合ニュース】サムスン電子と米アップルの特許権訴訟で、サムスン電子が自社の多機能端末に対するドイツ国内での販売差し止め仮処分の撤回を求めた訴訟の判決が31日にドイツのデュッセルドルフ高裁であった。同高裁は地裁の仮処分決定を支持し、サムスンの主張を退けた。
 販売差し止めの仮処分はサムスンの多機能端末「Galaxy Tab(ギャラクシータブ)10.1」に対するもの。同高裁の裁判官は同日、サムスンがアップルの多機能端末「iPad(アイパッド)」の名声と地位を利用し、同端末を不当に模倣したと判断した。
 アップルは昨年、「Galaxy Tab(ギャラクシータブ)10.1」が「iPad2」のデザインを盗用したと主張。販売差し止めの仮処分を求めた。デュッセルドルフ地裁はアップルの主張を認め、サムスン端末の欧州での販売・マーケティング禁止を決定したが、のちに効力の範囲をドイツ内に制限した。
 サムスンは地裁の仮処分決定を受け、高裁に仮処分の取り消しを求めるとともにフレームのデザインを変えるなどした「ギャラクシータブ10.1N」の販売を開始。アップルは同端末についても販売差し止めの仮処分を裁判所に求めている。
 サムスン電子は同高裁で自社の主張が認められなったことについて、「既に販売を中断した製品に対するもので、ドイツの顧客に対する製品供給は支障なく行われる」とコメントした。

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