【春川30日聯合ニュース】経済的な問題で学業を断念せざるを得なかったエチオピアの朝鮮戦争参戦兵士の息子が、江原道華川郡と翰林大学の支援で韓国留学の夢を実現する。
 華川郡と翰林大学は30日、韓国の自由と平和に向け、朝鮮戦争に参戦したエチオピア兵士の子孫を支援するため、業務協約を締結した。双方は毎年、成績優秀なエチオピアの学生1人が翰林大学に留学できるよう支援する。翰林大学が奨学金を、華川郡が航空料金や定着に必要な初期費用、寮費などの生活費を援助する予定だ。
 第1号の留学生は、来年7月にエチオピアのアディスアベバ大学を卒業する予定のアレマイユ・セボカさん(28)に決まった。翰林大学は1年間の語学研修と2年間のビジネスマーケティングの修士課程で勉強できるよう支援する予定だ。
 セボカさんはこのほど送った手紙で、「わたしの父親は強くて正直な軍人でした。もし、わたしにチャンスをくれれば、さまざまな問題の解決に挑戦したい。勉強したい」と意欲を示した。また、「韓国とエチオピアの交流に貢献したい」と夢を語った。
 華川郡は「韓国の平和のため、朝鮮戦争に参戦したエチオピア参戦兵士の犠牲に対する恩返しの気持ちで、その子孫の学業を後援することにした」とコメントした。
 エチオピアは朝鮮戦争がぼっ発した際、当時のセラシエ皇帝の近衛隊を軸とする派遣部隊を編成。6037人の歩兵を韓国に派遣し、123人が戦死、536人が負傷した。
 現在、高齢になった参戦兵士らはアディスアベバ外郭の貧民街「コリアン・ビレッジ」に集まり、厳しい生活を送っており、子孫も生活苦で勉学を続けられない状況になっている。

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